1月活動レポート
(2月13日)


1,第73次座り込み行動 1月17日

 2023年、第3次都労委残存39件事件を「今年こそ」解決の年とする気概をこめ座り込みをスタートしました。陽射しのない冬の厳しい天候の中での実施となりました。
 板橋原水協に籍を置きトランペットを奏で文化活動にも先頭に立たれる山内金久さんのオープニング吹奏で開始しました。
 主催者として明治乳業争議支援共闘会議・松本悟議長から年頭挨拶の後、埼玉県内のうたごえサークル合同の合唱で、寒空の中での座り込みを激励していただきました。
 厳しい寒さの中駆けつけていただいた参加者へのお礼と決意を争議団事務局次長の米元裕から38年目の長期争議を「今年こそ」解決の年にする決意を述べ、シュプレヒコール唱和で締めくくり、寒さの折り10分間短縮して終了しました。

オープニングトランペット演奏山内金久さん


  https://youtu.be/J8odl_LhYPU


主催者挨拶・明治乳業争議支援共闘会議松本悟議長


  https://youtu.be/r-Cl14b_6Vk


埼玉うたごえサークル合同の合唱
林さん、梅北さん、大久保さん、依田さん、小澤さん(ギター奏者)の皆さんと橋本さん、北川さんも加わっていただきました。


  https://youtu.be/iICbH6EIk2E


参加者へのお礼と決意表明


  https://youtu.be/zlchHtNy_HA


シュプレヒコール


  https://youtu.be/02VTiZZZ0Xg


一、都労委第7回調査の中で「和解の打診」を、明治は、即「明確にありません」と拒否しました。人道的にも許されません。直ちに応じろ!
一、(株)明治は、格差と人権侵害を認めた中労委命令と「付言」の立場で話し合い解決の場をつくれ!
一、都労委残留39件の審査を待つまでもなく、直ちに争議を解決せよ!
一、労働者を赤組、白組、雑草組に分類した差別管理は許さないぞ!
一、赤組集団と称して、年間106万円からの差別を直ちに是正せよ!
一、岸田内閣の大軍拡・大増税許すな、閣議で勝手に決めるな!
一、ロシアは、ウクライナ侵略を直ちに止め撤退せよ!
明乳争議とすべての争議の早期全面解決に向け、団結して頑張ろう、頑張ろう、頑張ろう


2,都労委第9回調査期日 1月20日

 都労委で調査が進められてきた明治乳業差別事件。労委から提起された「争点(案)」が1月20日、第9回調査で確定しました。これにより今後の進捗は、次回調査前までに申立人側が証人と尋問事項を提出。その後、会社の立証計画提出など数回の調査を経て、遅くない時期には実質的証人調べに入ることになります。
 申立人らは、全39事件の併合審査を前提に大量観察方式による「集団間比較」を基にして、集団性、均質性、賃金決定での有意な格差、会社による申立人らへの嫌悪、格差の原因(会社の嫌悪の意思か)など、それぞれの争点を完膚なきまでに明らかにするとしています。
 次回、第10回調査は3月2日(木)午後4時〜 、都庁38階審問室です。
【確定した争点】
(1)申立人らには、組合活動の面で集団性が認められるか。
(2)申立人ら集団は、申立人らが比較対象として挙げるその他集団との間で均質性が認められるか。
(3)申立人ら集団とその他集団との間で、本件対象各年度の人事考課査定及び職分・賃金決定行為において、有意な格差が認められるか。
(4)会社は、本件の対象時期において、申立人らを集団として認識し、申立人らが同集団に属していること及び同集団の組合活動を嫌悪していたといえるか。
(5)上記(3)の人事考課査定及び職分・賃金の格差は、上記(4)の申立人ら集団に対する嫌悪の意思の故に生じたものであるといえるか。
会社「外形的格差」拒否に固執
 都労委「争点(案)」に会社は「そのまま同意することはできない」として、特に「外形的」格差の文言に執拗にこだわりました。反対する会社の真意は、隠された差別の実態が白日の下にさらされるからでしょう。


3,明治HD・株式会社明治役員宅訪問 1月21日、22日
 2023年新年挨拶兼ねて明治HD・川村和夫社長宅、株式会社明治・松田克也社長宅、同浅野名誉顧問宅、同中山名誉顧問宅に訪問をしてきました。
 相変わらず川村社長宅は応答がありませんでした。しかしながら松田社長宅においては奥様が応対していただき「申入書」を受け取ってくれました。中山さん宅は、毎月奥様が応対し話しをすることができていましたが、今回は身体の調子が悪いと姿を出していただきましたので、「要請書」を手渡して即お暇しました。浅野さん宅は、奥様がインターフォンで応えていただきました。
 名誉顧問の中山氏、浅野氏においては現役時代に解決すべき状況があったにもかかわらず解決姿勢を示すことが無かったことから、その時の責任を求め現役社長に解決を促していただきたい気持ちで訪問を継続しています。
 特に、昨年都労委金井公益委員から「話合いの打診」がありましたが、会社代理人は即「あり得ません」と拒否しました。会社は代理人に全権を与えているのでしょうか。
争議団64名の内21名を失っています。人道上からみても会社の姿勢は許されない状態です。


申入書】

2023年 1月2T日

明治ホールディングス株式会社
代表取締役 社長 川村 和夫 殿

明治乳業争議支援共闘会議
議 長  松本  悟
明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団
団 長  小関  守

申 入 書

 川村社長  明けまして おめでとうございます
 今年は都労委で明治事件の全体像が改めて審査されることになります。しかし、すでに中労委命令で「格差の存在」や「人権侵害の事実」などが、歴史的事実として明確にされています。
 長期化により人道上も放置が許されないことを理解され、代理人任せではなく(株)明治と貴社で全面解決を検討され、人権感覚でも世界に通用する企業に飛躍することを年頭に要請します。


 新しい年をどのようにお迎えでしょうか。
 私たちは、市川工場事件から38年目、全国9事業所事件からでも29年が経過する長期争議の全面解決に向け、都労委を舞台に極めて重要な年になるとの認識で新年を迎えています。
 都労委残留39事件の審査の枠組みと争点(案)を巡る攻防が続く中で新年を迎え、第9回調査が1月20日にありました。申立人らは昨年11月に、集団間比較での格差の実態と人権侵害など不当労働行為を鮮明にする立証計画を提出し、併合審査を前提に「大量観察方式による集団間比較」での迅速な審査に向け、争点の確定と審査計画の速やかな具体化を求めています。会社の意見書提出などがありましたが、今年の遅くない時期に証人尋問に至るのは明らかです。

明治乳業時代からの差別・人権侵害の事実は「負の遺産」として、現経営陣の責任で清算すべきです
 昨年お届けしてきた「申入書」で詳しく述べていますが、誤った審査の枠組みによる労働委員会や司法判断で、深刻な格差や人権否定の不当労働行為が免罪されてきました。しかし、全国事件中労委命令の事実認定と「付言」は、格差の存在は「紛れもない事実」、職制らの人権否定の行為も「会社は非難を免れ得ない」と厳しく指弾しています。これら事件審査の到達点を冷静に受け止めるならば、改めて都労委の審査・判断を待つまでもなく、明治乳業時代からの企業活動の「負の遺産」として、現経営陣の責任ある判断で清算されるべきことは極めて当然なことです。

年々厳しさが増す経営環境の下では、人権感覚でも世界に通用する企業体質への脱皮が重要です
 異常な円安と世界的物価高騰により食品業界でも大幅値上げが連続する異常事態にあり、明治HDの経営状況も深刻さを増しています。23年3月期も営業利益(−14.2%)、経常利益(−15.2 %)、純利益(−8.9 %)、そして株価の長期低迷など厳しい企業間競争の中にあります。
 川村社長、明治グループを巡る状況は、人権問題として厳しく問われている異常な長期労働争議を抱えている事態ではありません。昭和の時代から長期に続いてきた企業活動の「負の遺産」である長期労働争議を、現経営陣の責任で全面解決されることを年頭に当たり強く申入れます。

以上


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