10月活動レポート
(10月19日)


1,都労委第3回調査期日 10月11日 15時〜
 都労委に市川事件23件、全国事件16件が残留している事件審査が「調査」として進められています。争議団はこれまで準備書面(1)(2)(3)を提出してきました。それに対する会社側からの反論準備書面(1)も提出されています。争議団としても会社書面に対する反論書面と既に提出している準備書面への補充書を提出することを金井審査公益委員に告知しました。
 公益委員からは、出来上がり書面から順次提出が求められ最終的提出を12月10日と定め、次回、第4回調査期日を12月23日午前10時30分と審査指揮を執りました。

2,第63次座り込み行動再開 10月19日 12時〜13時
村山事務局長 坐り込み行動再開への挨拶
 京橋エドグラン、近隣で営業活動されている皆々様と京橋2丁目をご通行中の方々に対し、新型コロナ(デルタ株)感染爆発における「緊急事態宣言」が4度も発令される政府の体たらくから、継続してきた坐り込み行動も感染防止の立場で5月から9月迄自粛せざるを得ない状態でした。10月に入り「解除」されたことから6ヶ月振りに第63次座り込み行動を再開することにしました。
 36年目という長期争議を解決するまでこの場をお借りして継続していきたいと考えておりますので、改めて、皆様方のご理解とご支援をお願いさせていただきます。

 旧明治乳業の労務政策は、労働組合に参加し要求掲げて運動する労働者を「赤組」と呼び「生産疎外者」「職場秩序破壊者」と叫び排除への大号令。会社の合理化に協力する労働者を「白組」とし、更にどちらにも属することの出来ない労働者を「雑草組」と分類して管理していたと会社証人が証言していた。
 職制機構を総動員して「白組」をインフォーマル組織に結集させ、会社自らがグループ分けをして「賃金にも仕事」にも差別を行ってきた。これらの状態を中労委命令で会社が関与したことは真正であると認定しています。
 今たたかわれている都労委に残留している39件の事件の調査が進められています。全国事件の年間平均賃金格差は106万円になります。10年間の累積として見ると1千万円からの差別に上ります。この大損害を明治に是正させるたたかいは、人間の尊厳と人格の回復を求めるものでもあります。
 この間、明治を取り巻く企業情勢は4〜6月決算報告を見ると「減収・減益」という状態です。2009年に明治乳業と明治製菓が経営統合した時点での売上高1兆2500億円を「明治」の名の相乗効果を生み出し2020ビジョンでは、1兆5000億円を目指しましたが、なんと1兆1千億円台に超下落を計上しています。
 これらの現象は、中央労働委員会命令の中での事実認定と「付言」で争議解決への道筋を示した内容で話し合い解決を求めて来ているもかかわらず、背を向け続けている経営姿勢に対し、争議を解決するまでは明治の商品は買わない、飲み、食べないことを呼びかけしている『株式会社明治に「食の安全」求める全国の会』の運動が大きく売上減少に寄与しているものと確信しています。

 また、財界誌・ZAIZEN10月号で明治HDを切り刻む「川村カバン持ち」社長の独裁と痛烈に告発記事が3ページにわたって掲載されています。「業界唯一の負け組」として、明治の目玉商品のR−1ヨーグルトをさして「ヨーグルト神話の終焉」と厳しく指摘し、業績悪化に過去1年間で小林化工に製造委託して販売していた爪水虫薬事件、採用面接でセクハラ質問事件、10億円の水増し不正決算など不祥事が続いてきた。更に、社長に就任した4年間に株価を40%も下落させているにもかかわらず、業績悪化の責任も取らない姿勢に、前途は暗雲が垂れ込めていると指摘されています。
 今日、寒空の中支援に駆けつけていただいた皆さんの支援をいただき頑張りますので宜しくお願いします。


食品一般ユニオン・北川さん
 明治を批判する替え歌と今日公示された衆議院議員選挙が始まりました。安倍・菅総理の政策を引き継いだ岸田首相では、国民の命と生活、平和は守れない。この選挙で政権を変えるために投票に行こうと呼びかける替え歌をアカペラで響かせました。

☆「風に吹かれて」ボブ・ディランにのせて
「明治乳業許さない、怒りの風吹かそう!」
  1. 働く者の命を守れよ!明治乳業 いつまで裁判長引かせ 会社は平気なの? その答えは私たち怒りの風吹かそう 明治乳業許さない怒りの風吹かそう!
  2. 働く者の賃金を差別するな明治乳業 思想信条の自由を守れよ!明治乳業
これだけ労働者苦しめて 本当に平気なの? その答えは私たち怒りの風吹かそう! 明治乳業許さない怒りの風吹かそう! 
明治乳業の食品はみんなで買いません! 明治乳業の不買運動みんなで進めましょう!

☆幸せなら手をたたこうの曲で歌おう
  1. みんなで、選挙に行こう! みんなで選挙行こう! みんなの命守るために、選挙にいこう!
  2. みんなで投票に行こう! みんなで投票に行こう! 暮らしを守る命を守る、政権交代させよう!
  3. 暮らしに憲法いかそう! 暮らしに憲法いかそう! 一人一人大事にされる暮らしに憲法いかそう!
  4. 憲法9条守ろう! 憲法9条守ろう! 日本の宝、平和の宝、憲法9条守ろう!
  5. もりかけ問題追及! 桜を見る会追求! 嘘つき政治やめさせるため、政権交代させよう!
  6. 野党共闘進め! 野党共闘進め! 格差なくし、暮らしを守る政権交代させよう!


国民救援会の平川さんから申入れ報告
 株式会社明治松田社長と明治HD川村社長に対しての申入れ報告をしていただきました。何度か要請に行ってきてそうなのですが、今回も全く不誠実な対応で担当部署にも連絡を取らない、要請書を預かることも出来ません。カウンターに置いていかないで下さいと拒否させる明治の姿勢でした。いずれにしてもこのような態度は世間の恥さらしです。私も明治の製品は買わないことにしてきていますが、ますます持って周りの方々に明治の製品は買わないで下さいと不買の声をかけていきたいと強く思ってきました。


井村副団長参加者へお礼と争議解決への決意
 こんな寒風のなかでの座り込み行動になってしまいました。お忙しい中駆けつけて戴いた皆様、本当に有難うございました。まず冒頭に心からお礼申し上げます。
 
 先ほどまで明治本社と明治ホールディングスへ要請に行っておりました。何回か要請行動にも参加してきましたが、相変わらず「担当者がおりません」「事前の連絡を頂いておりませんので」と言って連絡も取らない。それ以外は何を聞いても「お答えできません」の繰り返しだけ。要請書を預かってもらおうとしても「お預かりできません」・・・。まさに企業のていをなしていないと言わざるを得ません。

 私も定年を迎えてから18年を経過していますが、こんな企業を相手にいまだに争議を続けなければなりません。社会人になっての人生の半分以上を争議団として送らなければならない人生。何のために明治に就職したのかわかりません。こんな企業が許されていいのでしょうか。人間としての尊厳をも無視する企業が許されていいのでしょうか。

 働く者の人権・尊厳が守れない企業に「子供から高齢者までが口にする食品」を提供する資格はありません。現に不祥事はどんどん続いています。働く現場から声を上げることがいまほど求められている時はありません。少なくとも私たちはそういう現場を経験した人間として声を上げ続けます。
 今、日本中で「命を守れ」「暮らしを守ろう」「格差撤廃」「ジェンダー平等」など様々な声が上がり始めています。こうした国民の声を実らせるためにも、私たちの争議を解決するためにも、どうしても「政治を変える」ことが必要です。力を合わせて「政治を変えましょう。

 64名で始まった今回の明治の争議ですが、残念ながらすでに18名もの申立人が他界しています。明治から「生産疎外者」「赤ダニ」「赤虫」「無能力者」などいわれのないレッテルを貼られたまま人生を終えなければならなかった仲間の無念の思いも抱きながら私たちは声を上げ続けます。
 皆さん!力を合わせて政治も変え、誰一人取り残されることのない日本、日本中の争議解決を目指して頑張っていきましょう。このことを呼びかけ私たちの決意表明とさせて戴きます。引き続くご支援を心からお願いします。有難うございました。


シュプレヒコールの佐々木さんから確かな情報を告発
 シュプレヒコールの前に、「赤組」に対しては徹底的な差別をし「白組・インフォーマル組織」には優遇をしてきた実態を告発しました。
 その一つとして、「インフォーマル組織・明朋会」から組合役員と主任の職位にありながら婦人パートと不倫関係を重ね、その婦人は自殺。その葬儀には明朋会の役員らも参列。その後、ご主人も後追い自殺をする悲惨な結末だったとしていたと聞いている。
 二つ目として、主任、係長らの「職制連絡会・差別する実行会議」に参加した後、反省会の名目で飲み会の帰りに工場の駐車場から車で帰る際に、守衛さんが「飲酒」と気づき危ないからやめた方がよいと声をかけたが、「余計なことを言うな」と罵声を浴びせ帰宅して行ったが、途中電柱に激突し植物人間の状態から他界してしまった。まだまだありますが、常軌を逸した行為を黙認して、反社会的な行為までも隠ぺいし容認する従業員管理がまかり通っていた明治だと告発しました。


シュプレヒコール
一、(株)明治は、格差と人権侵害を認めた中労委命令に従い話し合いに応じろ!
一、都労委残留39件審査を待つまでもなく、直ちに争議を解決せよ!
一、赤組、白組、雑草組に分類した人権侵害・差別に謝罪せよ!
一、赤組に属しただけで、年間106万円の差別を是正せよ!
一、採用面接セクハラ、「爪水虫薬」販売元被害に謝罪せよ!
  明乳争議とすべての争議の早期全面解決に向け、
  団結して頑張ろう、頑張ろう、頑張ろう


3.明治HDグループ役員宅訪問要請 10月23日
 明治HD・川村和夫社長はじめ、株式会社明治・松田克也社長、株式会社明治・中山悠名誉顧問、同・浅野茂太郎名誉顧問宅へそれぞれ訪問しそれぞれの対応がありました。

 川村社長宅は応答なし、松田社長宅では奥様がインターフォンに出られて、今出かける準備をしているのでポストに置いておいてください。
 中山名誉顧問宅では、奥様が直接玄関先まで出てくださいました。先月送られてきたものに「相談役」となっていますが、その様なことはしていませんから削除して下さいと・・・。名誉顧問だけですかの問いかけにはそうですが、もう会社とは何ら関係がないですから来ることをお止めになって下さい。と反発されていました。
 浅野名誉顧問宅は、インターフォンに奥さんの様子の声で応答がありましたが、私には解らないことですのでポストに入れておいて下さいと話しがありました。

【松田克也社長への申入書】

2021年10月23日

株式会社 明治
代表取締役社長 松田 克也 殿

神奈川県労働組合連合会
議 長  角谷 和典
明治乳業争議支援共闘会議
  議 長  松本 悟
明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団
団 長  小関 守


申 入 書

━━ 昭和57年、本社人事部長が申立人ら集団の人数を掌握し会社の対応を工場に指示していた松田社長、「赤組に属した」だけで年間106万円(H6年度申立人平均)もの差別は異常です━━

 都労委残留39件の第3回調査(10月11日)は、申立人ら準備書面に対する会社の認否反論書面(9月30日)提出を踏まえた上での指揮でしたが、申立人らは事件の「併合審査」の必要性を改めて強く求めると同時に、会社準備書面(1)への反論と主張を補充する書面提出を述べました。
 金井公益委員は、これらを前提に12月23日に第4回調査期日との審査指揮を執りました。

 先月の要請書でも明らかなように明治事件の本質は、会社が1960年代後半頃から全国の市乳工場を中心に高揚する労働組合活動に危機感を強め、職制組合員ら総動員で「インフォーマル組織」を結成。労働者らを赤組(申立人ら集団)と白組(インフォーマル組織)のどちらに属するかを把握した上で労組役員選挙に介入。昇給昇格や仕事差別などで集団帰属の変更を迫る攻撃を執拗に行い、労働組合を会社の意に沿う組織に変質させた典型的な「不当労働行為事件」です。
 この異常な不当労働行為が、本社指揮によることを鮮明にしたのが「甲第14号証:村田ノート」(添付資料)です。本社人事部長が昭和53年3月の会議で、申立人ら集団の全国的動向を報告しています。重要なのは会社が、申立人ら集団に帰属する全国の人数を昭和42年頃から正確に掌握していることです。本社人事部長が「会社の対策」として各工場に指示した内容は、「・労務管理の基本は変えない、・連絡体制 ━━ 情報 → 方法、赤旗、・事前に状況を把握して欲しい、・人事考課 ━━ 日常の記録 」などです。会社の方針として、申立人ら集団に対する対策を指示した時期が、市川工場事件申立(昭和60年4月)の僅か3年前であることは極めて重要な事実です

全面解決への道筋を示した中労委命令が、司法判断で維持されたことを重く受け止めるべきです
 私たちは36年を越える長期争議を闘っていますが、都労委残留39件の審査開始を典型的「不当労働行為・差別事件」との認定・判断を確実にする、集大成の闘いと位置付けて頑張ります。
 審査に当っては、命令取消し訴訟において維持された全国事件中労委命令の事実認定及び「付言」の内容が、事件審理の到達点として都労委審査の前提となるのは極めて当然なことです。
 松田社長、都労委調査が続く今の局面で熟慮願いたいのは、道義的にも人道上も放置が許されない異常な長期争議の当事者企業の責任者としての決断です。ご承知の通り中労委命令「付言」は、「・・39件もの関連する後続事件が都労委に継続するなど労使紛争が深刻化し・・」、「・・本件の労使紛争による関係当事者の物心両面の損失は大きいものといえ、・・」、「・・当事者双方の互譲による合意をもって紛争の全面的解決を目指すべきことは自明の理である。」など等、事件の全体像を見極めたうえで解決への道筋を鮮明にしたのです。私たちは、中労委命令の提起を経営陣が真摯に受け止められることを、どの局面においても最優先の課題として注視しています。

以上


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