8月活動レポート
(9月6日)


1,第63次座り込み(8月23日)
 新型コロナ(変異株拡大)感染拡大を抑える具体的な対策を講じることなく爆発拡大を生じさせた菅政権が、「緊急事態宣言」を繰り返すのみの愚策から事態が好転せず、継続してきた株式会社明治本社(京橋エドグラン)での坐り込みも5月から自粛し「中止」せざるを得ない状態が続きます。

 この間、@第三次都労委に残留する市川事件23件、全国事件16件の審査・調査が進んでいる内容をA明治HD第12回株主総会に「事前質問書」で、川村和夫社長に対する経営姿勢を質す項目等を提出し回答を求めていたにもかかわらず、「回答する義務はない」と拒否する経営姿勢問題をB明治HDが8月12日決算発表された22年3月期第1四半期(4月−6月)の連結経常利益は前年同期比18.8%減の190億円に減り、4−9月期(上期)計画の520億円に対する進捗率は36.7%にとどまり、5年平均の50.7%も下回った。売上高(−16.1%)、営業益(−19.6%)、経常益(−18.8%)、最終益(−6.6%)と激しい減収減益問題等々を、告発と報告が必要な状況でしたが4ヵ月連続して「中止」しました。

2.明治グループ役員宅訪問(要請)
 役員宅訪問要請(8月21日)も坐り込みと同様に自粛し「郵送」しました。
【要請書】を紹介します。

2021年 8月21日

株式会社 明治
代表取締役社長 松田 克也 殿

神奈川県労働組合連合会
議 長  角谷 和典
明治乳業争議支援共闘会議
  議 長  松本 悟
明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団
団 長  小関 守


申 入 書
━━ 国策で期待されるコロナワクチン開発の成功には、健全な企業体質の回復は避けられない  深刻な業績悪化と株価の低迷、株主総会「事前質問書」を真摯に受け止めるべき事態です━━

 コロナ感染拡大が止まない状況下の7月30日、テレビ番組「ガイアの夜明け」は「独占 国産ワクチン開発」を放映し、明治HD傘下の製薬会社「KMバイオロジクス」での開発状況を中心に、国策として速やかに国内での開発・生産体制を確立することの重要性を強調し、補助金約3000億円を投入しての開発で人間投与の「治験」段階にある4社を紹介。登場したKMバイオの永里社長は、自分も他社のコロナワクチンを接種したことを「悔しいです、うちのではなくよそのをうつとは」と心情を吐露し、早期のワクチン開発を熱く語りました。同時に、KMバイオの前身である化血研(化学及血清療法研究所)時代に「顧客からの信頼を失っている」とし、2015年に発覚して行政処分を受けた「血液製剤の不正製造」事件に触れ、20年以上も経営陣らが組織的に隠ぺいしていた極めて悪質な事件が映像で紹介されました。2018年に明治HD傘下となりKMバイオとして再スタートしたのですが、その明治HD自体が小林化工との共同開発医薬品の問題で、「経営陣の責任を十分自覚することを求める」等の厳しい業務改善命令を受ける事態です。

ワクチン開発「最終段階の治験」を前に、信頼回復に向け必要な手立てを尽くすべき局面です
 永里社長の言を待つまでもなく、失われた信頼の回復は容易ではありません。健全な企業体質として国民に信頼されなければ、今秋から予定される「最終治験」に成功しワクチン製造に至ったとしても、競合する他社ワクチンとの関係においてもKMバイオロジクスのワクチンが、広く信頼される医薬品として選択されるのは極めて困難と言わざるを得ません。私たちは、「KM バイオロジクス」の化血研時代からの不信の払拭や、業務改善命令を受けた「Meiji Seikaファルマ」の信頼回復に向け、明治HDの責任は極めて重大と考えます。企業活動の「負の遺産」に蓋をし、都合の悪い事実は隠蔽するという旧態依然の企業体質では、国内及び国際市場に向けた飛躍への道筋は拓かれません。松田社長、新たな視点で信頼回復に向けた手立てを尽くすべき局面です。

松田社長、「負の遺産」に蓋をし都合の悪い事実は隠蔽する企業体質の是正は待ったなしの課題
 明治HD四半期(4〜6月)決算は、前年同期比で「売上高:−16.1%、営業益:−19.6%、経常益:−18.8%」と深刻であり、株価の推移は森永乳業や雪印メグと比較しても異常です。今期株主総会に株主連名の事前質問書が提出され経営理念や体質が厳しく問われたのに対し、川村社長ら経営陣は無視の姿勢でしたが、古い企業体質からの脱皮は現経営陣の課題だと私たちは考えます。
 ご承知の通り、都労委では第2回調査(7月19日)が行われ着実に審査開始に向かっています。
申立人らは、市川工場23事件、全国16事件の併合審査を確実にし典型的「不当労働行為」の全体像を改めて鮮明にし、都労委を舞台に全面解決への道筋に向け頑張る決意です。

以上

【同封したチラシ】


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