9月活動レポート
(11月4日)


1,東京地評争議支援総行動 9月15日
  9・15東京地評争議支援総行動「株式会社明治」社前(京橋エドグラン)前に、中労委命令の不当労働行為の事実認定と職分格差の認定を踏まえ「付言」を特記し、双方互譲の合意に立って争議解決を、殊に会社に対して、より大局的見地に立った判断が強く期待されていることを指摘しておくこととする。直ちに中労委の立場に向き合って解決求め225名が結集。


【主催者挨拶 東京地評 井澤事務局長】
 すべての争議の早期全面解決を!裁判所・労働委員会は公正な判断をおこなえ!許すな解雇・差別・労働条件の引き下げ!コロナ被害の補償!憲法9条改憲阻止!憲法を職場とくらしに活かそう!をスローガンに掲げ、東京地評争議支援総行動を実施し、労働争議の当事者企業へ要請行動を行っています。
 さて、この明治の争議は、本日の総行動で最も長い36年ものたたかいを余儀なくされている争議です。それだけ明治という大企業の、労働者に対する異常な不当労働行為と賃金差別の経営体質が浮き彫りになっている争議です。ハラスメントでは不逞の輩など言葉に出来ない下劣な悪罵で中傷する、異常な企業体質です。
 明治は、多くの消費者や子どもたちが必要とする食品をつくる企業であり、2020年東京五輪ではゴールドパートナーとして150億円ものスポンサー料を支払っています。食の安全を管理する重要な社会的役割を担っている企業で、五輪のパートナー企業ならば、そこに働く労働者を差別し人権侵害するなど、まったく許されるものではありません。
 コロナ禍で一層鮮明になった貧困と格差の拡大をなくすため、すべての企業が、日本憲法と労働基準法や労働組合法などの労働諸法を厳守し、社会的規範や企業倫理・モラル、コンプライアンス(法令遵守義務)を守り、巨額の内部留保を労働者・国民に還元することが必要です。
 食品大手企業として社会的責任を担い得る健全な企業体質に向け、古い企業体質の象徴となっている労働争議の全面解決は、現経営陣が判断すべき緊急課題です。
 この争議に勝利するため、ご参加の皆さんのさらなる支援を心からお願いし、主催団体として勝つまで支援したたかう決意を述べられました。


【連帯挨拶 明乳争議支援共闘会議 松本議長】
 この行動の目的は、株式会社明治の松田克也社長に中労委の付言に基づき、明治乳業争議の話し合い解決を求めるためです。
 差別に対する潮目は変わりました。全米テニスで優勝した大坂なおみさんは、黒人差別に対し、怒りのマスクをつけて登場し、世界から賞賛の声が上がっています。また、明治乳業が行ってきたパワハラは、2020年6月より、パワハラ禁止法の効力が発揮しています。
 明治乳業も儲かればそれでよしとする経営をしてきました。労働者の労働条件改善や食の安全を守れと主張する労働者に赤組のレッテルを張り徹底的に人権侵害、賃金差別を行ってきました。
 明治乳業大阪工場の糸賀久さんは、高卒基本給15万円台で入社し、退職時の基本給も15万円台、一回も昇格させず、年収200万円も賃金差別をうけました。
中労委命令は、「付言」で会社の卑劣な行為や誹謗中傷は「避難を免れ得ない」。職分・賃金格差は「紛れもない事実」と断罪し会社に争議解決を求めましたが、会社が拒否し現在係争中です。
 争議を解決しない明治の異常体質は、明治HDの社内取締役5人は全員男性、株式会社の明治の社内取締役36人も全員男性です。明らかな女性差別です。現在の川村和男社長は、中山社長時代の男秘書をやり、労組の委員長を経歴し社長になっています。こんな、古い体質の企業は明治だけです。
 社員のみなさん、私たちは明治HDと株式会社明治の発展を願っています。社員に対し、人権侵害、賃金差別、女性差別をする企業は、発展しません。社員を大切にしてこそ、消費者も大切にできます。まっとうな企業にするため、声をあげましょう。
 私たちは、未だに、思想差別、賃金差別争議を解決しない明治製品に対し、不買を訴えます。この争議が解決するまで明治おいしい牛乳は飲まない、明治のヨーグルトは食べない、明治のチョコレートは食べない、不買運動への協力を訴えました。


【連帯挨拶 東京母親大会連絡会 木原委員長】
 組合差別、不当労働行為と36年にわたってたたかっておられる明乳争議団の皆さん、それぞれの争議をたたかっていらっしゃる皆さん、私たち消費者は安全で安心な食べ物を食べたいと思っています。ところが明治乳業は、これまでに遺物混入があったり、給食の牛乳に異臭や放射性セシウムが検出されたり、あってはならないことが起こりました。しかも原因究明に背を向けてあいまいにしています。こういう不祥事が続くのは消費者の目線に立っていないからだと思います。
 このような不誠実な姿勢は、組合に対する差別、作業環境や労働条件などを改善しない企業のモラル、体質に通じるのではないでしょうか。
 本当に労働者を尊重しているなら、働きやすい職場環境を作ろうと思っているなら、真っ先にやることは何十年も無視してきた争議を解決すべきです。すでに何人もの方が、亡くなられたと聞いております。さぞかし無念だったろうと思います。
 1960年代に日本政府は「アメリカの余剰農産物」ということで家畜のえさだった脱脂粉乳を輸入し、学校給食で子どもたちに飲ませていました。栄養のない脱脂粉乳を成長発達のめざましい子どもたちに飲ませるなんてとんでもないと声を上げ、母親運動で栄養価の高い生乳にかえさせた歴史があります。明治乳業が販路を広げ学校給食に参入できたのは、母親運動と世論の力といっても過言ではありません。
 これからも消費者として声を上げ続けていきたいと思います。そして争議の早期解決を求めてご一緒に頑張っていきたいと思います。最後まであきらめずにたたかいましょう!


【連帯挨拶 全労連地域労組こうとう 川村書記長】
 川村社長とは縁戚関係ではありません。縁戚関係でしたら、争議解決に向けて少しは前に進めることが出来たかも分かりません。
 そもそも明治乳業争議とは何でありましょうか。今から60年前の1960年代初め、乳業各社の企業間競争が激化し、その競争に勝ち抜こうと明治乳業は全国各地で設備投資を進めるとともに、生産効率化と称して人員削減を進めました。このため、「働きやすい職場をつくろう」「労働者の生活と権利を守る労働組合をつくろう」と全国各地の工場で、少なくない労働者がたちあがりました。ところが、会社と会社の言いなりになる労働組合幹部が一体となって、昇給差別や仕事差別を行ってきたのです。そして、職場の仲間達の要求を取り上げて活動する労働者を「赤組」とのレッテルを張り、「赤い水虫」「赤いゴキブリ」「生産疎外者」などと罵倒し、人権を蹂躙した陰湿な差別を執拗に行いました。この当時の労働組合幹部が会社の幹部となって出世をするという特異な体質が明治乳業であり、大企業では極めて異常と言えるのが明治乳業なのです。
 賃金差別は労働者の生活を困窮させ、定年後の年金までその影響が及びます。労働者の生涯の生活を貧困状態に追い込む訳です。したがって、労働者の尊厳をおとしめ人権を踏みにじる行為と言わざるを得ません。
 会社は労働委員会でも裁判でも決着がついているとうそぶきますが、賃金差別によって踏みにじられた争議団の人権と尊厳は回復されていないのです。明治と明治乳業の経営陣に人を思いやる気持ちが少しでも残っているのならば、直ちに和解交渉のテーブルにつき、明治乳業争議の解決に踏み出すよう強く求めました。


【争議団決意表明 小関団長】
 多くの皆さんのご支援に支えられてたたかっている明治乳業争議団でありますが、先行して争った千葉県市川工場事件から36年目が経過し全国事件でも26年目のたたかいであります。
 皆さん、明乳争議というのは典型的な不当労働行為事件なのです。当時、8000名生産体制を6000名に削減する生産効率化を5倍化狙う無謀な生産計画を立てた当時の明治乳業は、食の安心安全を守るのが我々の誇り、働く者の暮らしを守るのが労働組合の仕事、労働組合活動をやってきた全国の組合役員や活動家を忌み嫌って労働者を赤組、白組、雑草組という枠組みに分断して、赤組にレッテルを貼った労働者は共産党員とか民青同盟員などと烙印を押して生産疎外者、職場秩序破壊者などとレッテルを貼って追い出す。一方では、一人一人の労働者を仕事時間内外問わず呼び出して、会社の言うことを聞きなさい、あなたはどのような仕事がしたいのか等と執拗な転向工作を繰り返し会社の意のままになるように労働者、労働組合を変えてきた。これが会社を相手にたたかっているのであります。
 明治乳業争議の到達点というのは、不当労働行為の事実や格差の存在を認めながら棄却とした中労委命令の取り消しを求める行政訴訟をたたかいながら、また、東京都労働委員会に39件残っている事件です。
いま、中央労働委員会命令がその事実認定及び付言の中で格差の存在は紛れもない事実、不当労働行為の事実においても同じく認定した上で会社は非難を免れ得ない、その上で、この争議当事者双方の互譲の合意によって紛争を解決すべきという命令なのです。その内容で解決すべきだという行動に総力をあげている決意を述べました。



2,明治グループ役員宅訪問要請 9月19日
 中労委命令・付言の立場で争議解決を求めて、本社前(京橋エドグラン)座り込みにおいて申入れを行ってきていますが、申入れ書を受け取らない応対から自宅へ訪問しているところです。今回も争議当事者の株式会社明治・松田克也社長(旧・明治乳業出身)宅、親会社明治HD・川村和夫社長(旧・明治乳業出身)宅、株式会社明治・名誉顧問(旧・明治乳業出身)中山悠宅、同・浅野茂太郎宅に伺いました。
 川村社長宅では、奥様がマンション出入り口まで降りてきてくれて2年ぶりに話しを聞いてくれました。中山名誉顧問宅でも今回も奥様が出ていただき要請書を受け取っていただき懇談をすることが出来ました。松田社長宅はインターフォンにも応答くれませんでしたが、浅野名誉顧問宅では、妹さんと思われる方がインターフォンに応対していただき要請書はポストにと話され投函してきました。

3.第55次座り込み行動 9月24日

【主催者挨拶 明治乳業争議支援千葉県共闘会議 高橋成悟議長】
 ご参加の皆さんご苦労さまです。明治に対して、これまで一貫して中労委命令に沿って私たちとの話し合いのテーブルに着くようにと申入れをしていますが、同時に、すでに第55回を迎えています。私たちは、年末まで58回まで座り込みの計画をしていますが、明治が話し合いに応ずるという態度に出れば直ちに止める構えで取り組んでいます。
 皆さん、55回にあたってこれまでも明治の争議はどうゆうものであるのか、これは会社の合理化に対する反対をする労働組合の活動家に徹底的に差別をして職場八分、そして賃金差別ありとあらゆる人権侵害をおこなってきた、このことに対して、労働者が立ち上がって始まった争議であります。
 正に人権侵害を許さないという今、世界的な闘いになっているたたかいと同じ目を向ける闘いであります。私たちはこの闘いが終わるまで話し合いを勝ち取るまでこの座り込みは続けていくそういう決意でいます。
 現役で働く仲間の皆さん、皆さんの先輩がこうゆう大変な会社の差別のなかで闘ってきたことに是非理解をいただいて、この運動に対するご理解をいただきたい。そして、この京橋エドグランで働く皆さんやあるいは通行中の働く皆さん、是非私たちの闘うことにご理解をいただいてご協力をいただきたいと思います。
 皆さんいま関係ない問題ではない、どこでも人権の侵害をするそういった事件も起こっています。自分のことと捉えてぜひ運動へのご理解をいただきたいと思います。


【連帯挨拶 戸田地区労 横田文雄議長】
 戸田工場で働き差別をされてきた4名を支援して26年になります。最高裁に上告されている4名の要請にいって訴えてきました。憲法13条個人の尊重を謳っていますが、個人の尊厳を信頼する大事なところです。別な言い方をすれば人間としての誇りを奪いとった内容であります。賃金昇格差別、全員平均差別額97万円そして人権侵害の不当労働行為、数々のいやがらせいじめを繰り返してきました。
 申立人等は働きやすい職場にするための改善要求などを会社側に要求しました。ところが会社の意に沿わないからといって差別をしてきた。でも働きやすい職場にすることは当然のことです。そしてその要求が実現すれば会社の人たちも労働意欲が増し、職責も上がるわけです。きちっとして会社の指示に従って会社が決めた仕事をして生産もしてきているわけです。きちっと利益を上げているわけです。これに対して、会社の意に沿わない考え方が違うと言っている訳です。その様なことで賃金を差別して良いのでしょうか。会社に入って賃金を得て将来に向かって生活設計を描き、家を買ったりしていくわけです。ところが賃金差別を受ければ設計が狂うわけです。本人だけではないのです。家族、衣食住含めて生活が、人生が狂わされてしまうのです。そして、退職後も年金に影響しているのです。ということは、一生涯差別を受け続けて一生を終わることになるのです。こうゆうことが許されるのですか。
 私も労働委員会や裁判にも傍聴に出かけていきます。中央労働委員会、東京地裁、東京高裁も賃金差別は紛れもない事実だと認定しているのです。会社に対して1日も早く話し合って和解して救ってやりなさいと示しているのです。
何度か要請にいきましたが、受付でちょっとお待ちくださいと電話を入れますが、担当の者が居りません、代わりの者も居りませんと毎回同じことの繰り返しです。普通なら受け取って内容を見てから会社の意向に添えませんので受け取れませんと言うのなら話しはわかりますが、冒頭から受け取らない。
 このように明治は、差別し人権侵害し不当労働行為し本当に悪を尽くしてきたにもかかわらず、その人たちの声を聞こうとしないのです。許せません。
このまま死んで行かせる訳ですか。私はこのままでは放置出来ません。民主主義の世の中で差別がまかり通るような継続させることは絶対に許せません。


【(株)明治、明治HD申入れ報告 元銀行産業労働組合 大谷さん】
 株式会社明治と明治HDの方に申入れに行ってきました。いつものことですが担当部署へ電話を取り次いでくれますけれども、担当者が不在だと言うことと他に替わる人はおいでになりませんかと問いただしながら、今日も色々な人たちが来ているのですよ、私も銀行の職場で働いていて、やはり明治さんと同じようにひどい差別事件があったと、長いこと続いていたけれども、どこの銀行もすべて裁判、労働委員会で話し合いで解決をして、解決をしたことによって会社も従業員も非常に良くなったと、いうことを話しをしてから、もう一度その様なことを伝えていただき再度どなたかおいでいただきたいとお願いをしたのですけれども、残念ながらそれでも担当の人は居ないし別な人を来てほしいと言うわけにもいかないと言うお話でしたので、残念ながら3人で引き下がりました。
 それから明治HDさんの方は、何回か行ったのですがそうゆう話しにはならないですね。ただ立って、その様なことはお受け出来ないのです。予めアポを取ってあればやってくれるかと言うようなことを言っていましたけれども、全く受け入れる様子がないので、それぞれのカウンターに申入れ書をおいてまいりました。
 私も、1日も早く解決出来るようにと皆様と一緒に頑張って行きたいと思っています。


【連帯挨拶 明治乳業争議支援千葉県共闘会議 山城重久事務局長】
 千葉県で明治乳業の争議が起きましたのが市川に工場があります。今その工場はすでになくなっていますが、そこでの争議、先ほど主催者の挨拶の中でありましたように、当時、合理化攻撃がすさまじくて、なんとか会社と対等に話し合いが出来るそうゆう労働組合を作っていく必要があるのではないかということで、今日参加している多くの原告の方が、まともな労働組合、会社と対等に話し合いが出来る労働組合で私たち自分の暮らしを守ろう、当時、明治乳業の工場に集団就職で上京して来た方が大勢であります。それこそ、寮に住み込みのような形で寝泊まりさせて朝から夜まで夜勤もありましたので、キツイ労働がおこなわれそれが合理化によって更に過酷になり、場合によっては解雇さえも起きる可能性もあるということで、労働組合を強くする必要性もあって運動を強めてきた訳であります。
そこに会社の方はその様な労働組合を作られては困るということで、特定の集団を名指しして職場八分、そして賃金差別を徹底的におこなって、こうゆう活動家らと一緒にいたらお前等もこうなるよと見せしめ的なことがおこなわれたのです。  今、国際的にも問題になっております人権問題、人権の侵害これが明治乳業の争議の本質だと私は思っています。その明治乳業がやろうとしているのが海外に進出して世界の明治乳業になろうとしている。更にはオリンピックにオフィシャルパートナーとして出資をして、オリンピックで明治の製品を宣伝販売しようとしている。そのことは別に違反するとしているとは私は思いませんが、もし明治乳業がそうゆう国際的に出ていくとするのであれば、今、大問題になっている人権を守るこのことを徹底する必要があると思います。明治乳業のホームページを見ますとそれらしきことが書いてあります。内の会社は人権を守る会社である。ですからオリンピックにも支援をするのだというようなことが書いてありますが、その明治乳業の中でおこなわれてきたことが実は従業員、社員に対する人権侵害だったとしたらこれは見過ごすことは出来ないと思う訳であります。
 そして、この場所で座り込みをしているのは、決して会社に無茶なことを求めているのではありません。是非、ご近所の方にはこのことをご理解いただきたいと思う訳でありますが、私たちが求めているのは、裁判所や労働委員会の意向に沿って、この争議を話し合いで解決をするそのために話し合いに応じてほしい、このことだけを求めている訳であります。しかし、会社は要請書さえ受け取らない、あるいは要請にも応じないこういう態度を取っている訳であります。果たしてこれで国際的な人権感覚を持った会社だと言えるのでしょうか。とても言えないと思います。もし会社が本当にそうゆう人権感覚を国際的に訴えるのであれば、先ず足下の労働争議、これを解決して初めてオリンピックに正々と名前を出せるこういうことになるのではないでしょうか。このことを明治に働く皆さんも、ご近所の皆さんも知っていただきたい。決して不当な無茶な行動をしていることではございませんし、極めて当たり前のこと裁判所や労働委員会が言っている意向に沿って会社が労働争議を解決させるために、話し合いに応じてほしい、こうするべきだと言うことを求めて行動しています。
 是非とも明治乳業の製品を見た際には、そう言えば労働争議があったなと、そのことだけでも思い起こしていただき、先ずは話し合いに応じるまでには、明治乳業の製品を食べない、飲まないとしたこともご理解をお願いしながら支援共闘会議からの決意とさせていただきます。


【参加者へのお礼と決意 小関団長】
 不安定な空模様のなか、私ども長期に及ぶ闘いの終結に向けた行動にご参加いただいた皆さんに最初に心からお礼申しあげます。今、私たちの闘いの局面というのは、この争議の終結の道筋を決めた中労委命令の内容にもとづいて、株式会社明治及び親会社の明治HDがこの局面で決断するのか、ここが今私どものせめぎ合いの焦点であります。
実は2017年、3年前に中央労働委員会は争議の全体像、この事件のとっかかりになった1960年代まで遡った事実認定をやった上に立って、この異常に長期化している労働争議、当事者双方が真摯に向き合って紛争を解決すべきだと、それが踏み込んだ解決の道筋と明確にしたのであります。そして重要なのは、中労委命令の付言の内容は、東京地裁の不当判決でも、東京高裁判決の中でも中労委命令の事実認定と付言の内容は維持されているということであります。私たちはその経過を考えて見た場合に、今、最高裁に上告をして争っています。最高裁に対してもこの事件の問題点、下級審がどうゆう法の適用解釈を誤ったのかの問題点を指摘しながら、上申書を提出して早期解決への指揮を執るべきではないのかという提起を最高裁におこなっています。
 私たちは、この争議を巡る中労委でも和解への動きもありました。地裁でも2度にわたって会社に対して話し合いで解決すべきではないのかと、裁判所としても解決案を考えなくもないと言うところまで踏み込みました。東京高裁も和解勧告という形で内容は様々な問題点もありましたけれども、この時期に終結すべきだという姿勢を会社に対し明確に示しました。こうゆう流れから行くと最高裁に於いてもこの事件の解決への道筋を示す動きは可能性があると確信しているのであります。その時この会社がどう対応するのか、それまでにどう我々が株式会社明治、親会社明治HDに対してどう解決すべきかと、包囲網を広められるかとここが勝負どころであります。
 しかし皆さん、東京都労働委員会には39件の未審査のままの毎年毎年のその年の申立人等が、それぞれ差別されたその額の是正を求める申立てを毎年4月におこなってきました。この積み上げて残っている事件が市川工場でいうと23年間分23件が残っている、全国事件は16年分16件が残っているというのが都労委の要求です。この事件を何としても動かして、会社が解決に応じないならば、継続しながら解決を切り拓かねばの思いで準備しているところです。
 この間、公益委員を含む参与委員、当該事件の事務局との話し合いや事情聴取なども重ねて来ております。おそらく都労委に於いても、これまでの到達点を見て、これ以上の争議の継続は人道上も許されないというここは一致しているところであります。労働委員会の場でも司法の場でもこれはもう解決すべきだと人道上も許されないということも一致しているところであります。ですから、都労委でも実質審査に入るまでもなく解決すべきという働きかけが我々に対しては当然でありますが、会社に対してもあり得る。これも私は確信をしているところです。
 そういう意味ではこの闘い、今年から来期に向けてどこまで明治グループを包囲し追い込むことが出来るのか、そのカギは何か、やっぱりこの企業の体質を、明治の製品を信頼して買い求めている多くの消費者に、この企業の体質を告発し、そしてこの企業体質を直すことが、まともにすることが、そういったことを求めている「食の安心・安全」にもつながるのだと道理ある説得を広くおこなうことが、今、私たちに課せられているものと考えています。
 残念ながら高齢化集団であります。そうゆうことから様々なルートを使って、様々な形で情報をとして提供していくことも大いに考えています。第三者機関の指揮に従い解決をめざし奮闘することをお伝えし、本日の参加へのお礼と決意にします。ありがとうございました。


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