2月活動レポート
(3月5日)

1.第22回 明治乳業争議支援共闘会議「総会」開催 2019年2月1日(東京都内)
 総会では、この一年間会社包囲のたたかいとして、@4年目に入る「座り込み行動」の継続A明治G役員宅要請訪問(明治HD・松尾正彦会長、明治HD・川村和夫社長、(株)明治・松田克也社長、(株)明治・島村靖三名誉顧問、(株)明治・中山悠名誉顧問、(株)明治・浅野茂太郎名誉顧問)B東京五輪・パラ組織委員会との要請・交渉。など、継続した行動の前進を評価。また、地裁不当判決に対する対応も総括されました。その上に立って今年度は、高裁審理を攻勢的に闘いながら、会社包囲もそれに合わせて更に運動を強め、年内解決を切り拓くことを確認しあいました。
 特に、これまで取り組んできた明治HD松尾正彦社長・(株)明治川村社長に対する「一言メッセージ」から、現在、明治HD川村和夫社長・(株)明治松田克也社長への署名を取り組んできました。しかし、中労委命令、東京地裁の2度にわたる「和解勧告」に背を向け争議解決を拒み続ける社長に対し、明治の製品を「買わない、飲み・食べない」とする不買宣言運動を大きく広く、早急に展開する宣伝と組織面を強めることが申し合わされました。
 なお総会では、闘いを支える役員体制に、全労連の小田川義和議長「名誉顧問」としての立場で加わっていただき組織強化をはかりました。
 総会に先立ち、30数年にわたり争議団と一体となり、明治乳業の不当労働行為・賃金差別争議の解決に奮闘されてきました中丸素明弁護士(昨年12月)、また、自ら受けた賃金差別と大企業におけるそれらの実態を解明し、理論的立場で明乳事件にも深く関わってこられました賃金差別連絡会代表幹事 丹波孝さん(今年1月)のご逝去を悼んで、謹んで黙祷を捧げました。



2.明治乳業争議支援共闘会議・明治乳業争議団「旗びらき」開催2019年2月1日(東京都内)
 第22回支援共闘会議終了後、2019年「旗びらき」が盛大に開かれ、主催者を代表して松本議長の明治を取り巻く経営状況に触れながら、今年中に解決出来る環境にあることなどの決意と抱負が語られました。
 また、34年争議解決に奮闘されている明乳争議団への激励に、全労連橋口副議長はじめ、東京地評荻原議長、千葉労連本原議長、埼労連諸橋常任幹事、茨城労連岡野事務局長、日本共産党千葉県委員会武石労働部長、全日本年金者組合千葉県本部阿部副委員長、江東区労連中村事務局次長、差別連絡会土井幹事、市川浦安労連中陣副議長の皆さんから激励と闘う決意が述べられました。
弁護団として菊池、金井、湯川各弁護士から地裁判決の要旨と控訴審の手続きをおこなったなどが報告されました。
 旗びらきに掲げたタイトル「解決に待ったなし」とした環境下にあること、会社明治に解決すべきところに追い込んできていることに確信をもって、控訴審を闘い抜く決意が小関団長から気持ちがこめられました。
 最後に、全労連労組こうとう川村書記長(共闘会議副議長)の閉会挨拶で締めました。
 また、千葉県うたごえ協議会・合唱団プリマベラの皆さんが昨年に引き続き激励に駆けつけられ、歌声披露と会場参加者と共に合唱し、和やかな中にも強固な連帯を高め合い交流しあいました。



3. 第38次座りこみ行動(株)明治〈京橋エドグラン〉 2月21日
 第38次座り込みには24団体・50名が参加されました。(延べ、58日間、1080団体、2283人、83時間)
 明治乳業争議支援共闘会議・松本議長の主催者挨拶を受けた後、全国的に宣伝を強めるためにつくりあげた宣伝マニュアルCDを流して訴えました。
 また、掲げている看板内容の一部を書き換え(株)明治の企業姿勢を批判しています。

【全国統一宣伝マニュアル紹介】
 ご通行中のみなさん、ご近所のみなさん、大変お騒がせいたしております。
 私たちは、明治乳業で働いていた元社員です。現在の社名は、株式会社明治です。私たちは明治に対し、30年を超えてなお続いている労働争議の解決と、食品の「安全・安心」を担う社会的責任を求めて運動している明治乳業争議団です。

 みなさん、株式会社明治の職場では、長い間、労働組合活動を行う労働者らを差別するため、思想・信条を理由に紅組・白組・雑草組に分類し、働く者の人権や食品の「安全・安心」を求めて運動する労働者たちに対して昇給・昇格をさせないといった仕事差別など人権侵害、パワハラを続けてきました。例えば、大阪工場では、真面目に働きながら女性労働者の要求や声を会社に届ける活動をしていた女性組合員を、明治は下請け会社に11年間も出向させ、まともな仕事も与えず「一畳半のプレハブ小屋」に隔離したのです。この事件は、「人権問題」として国会でも追及されました。そして、世論と多くの皆さんのご支援によって大阪工場への復職を勝ちとりました。 
 また、勤続40年間、他の労働者らと同じ仕事をしながらも、一度も昇格することなく、定年退職時の手取り給料が、新入社員なみの18万円にもみたない労働者もいました。これは明治による、あきらかな昇給・昇格差別です。

 皆さん、私たち明治乳業争議団は、株式会社明治の差別や人権侵害を労働委員会や裁判所に訴え、会社に対し差別等をやめさせるための話合いを求めて頑張ってきました。また、労働委員会や裁判所も株式会社明治に対し、何度も「話合いによる解決」を提起しています。例えば、2017年1月の中央労働委員会命令は、明治が上司などにやらせていた労働組合の役員などに対する誹謗・中傷や昇格差別など、組合活動への介入の違法行為を認めた上で、明治に対し長期に及ぶ異常な労働争議を話合いで解決することを強く求めました。
 しかし、株式会社明治は多くの市民や団体などからの要請にも固く門を閉ざし、一切の話合いを拒否しています。こうした働く者の人権が守られない明治の職場では、消費者である皆さんの信頼を裏切る、不祥事や不正行為が後を絶たない深刻な状況にあります。

 皆さん、ご存じでしょうか。株式会社明治は、「大腸菌に汚染された脱脂粉乳」を密かに再利用し、保健所に摘発され「食用流通停止処分」を受けました。また、菌が正常に添加されないヨーグルトを市場に出荷して販売しました。最近では、「学校給食用牛乳異臭事件」の原因を隠し、なんとその責任を子供たちの感性や牛乳生産の酪農家に責任を転嫁したのです。さらに、「R−1ヨーグルトがインフルエンザに効く」等の薬事法違反スレスレの誇大広告や、テレビ報道を悪用したステマ放送も告発されました。
 また、「高カカオチョコレートで脳が若返る」と比較検証も論文発表もない宣伝をするなど、消費者をだます「儲け本位」の姿勢は、昨年の国会で厳しく追求されました。マスコミも「隠ぺい止まぬ明治」、「消費者無視の労務屋経営」などと告発しています。
こんな異常体質の明治が、2020東京オリンピック組織委員会とパートナーシップを結び、世界の参加者に食材を提供するというのです。こんな無責任な会社からの食材提供で本当に良いのでしょうか。

 皆さん、結局「労働者の人権を守れない明治には、消費者の皆さんが願う『食の安全』も守れない」ということではないでしょうか。私たちは、この様な食品企業としての社会的責任に背を向け、「外にバレなければ何でもあり」の異常企業体質を改めさせるためにも、労働争議を一日も早く解決し、健全な社風を取り戻すことが必要だと痛感しています。
ぜひ、皆さんお一人お一人の世論で大きく明治を包囲し、「食の安全をまもりなさい!」、「賃金差別争議を解決しなさい!」という声を、株式会社明治に届けていただけないでしょうか。ご理解とご協力をぜひよろしくお願いいたします。

 最後に、全国各地で行っている私たちの訴えに賛同された方々から、明治が労働争議を解決し信頼できる会社になるまでは、「明治の製品は買わない、食べない」等の不買の声が多く寄せられていることをご紹介し、この場所での訴えとさせて頂きます。
 大変おさがわせしました。ご静聴、ありがとうございました。



4. 株式会社 明治グループ役員宅訪問 2月23日
 株式会社明治・松田克也社長宅、同・中山悠名誉顧問宅、同・浅野茂太郎名誉顧問宅を訪問し、対話を求めました。松田社長宅は明らかな「居留守」の様子でした。
中山名誉顧問宅では、毎月奥様が応対していただいておりましたが、体調不良「目まいがしていてごめんなさい」とインターフォンに応じてくれました。どうかご自愛くださいと申しあげ要請書をポストに投函してきました。
 浅野名誉顧問たくは、妹さんがインターフォンに出られておりませんのでポストにお願いします。必ず伝えますと応対されました。
 中労委、東京地裁から「話し合い解決」を促されているにもかかわらず、拒み続ける現経営陣に、元社長としての働きを求めて継続訪問をしているものです。
 また、明治HD・川村和夫社長と同・松尾正彦会長への申入書は、「簡易書留」で送り付けています

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