1月活動レポート
(2月20日)

1.恒例となっています4役員新年挨拶訪問を8日一斉に行いました。
 争議を抱える当事者;株式会社明治・川村和夫社長、市川事件32名の組合活動を潰しの張本人であった明治HD・浅野茂太郎相談役、院政を敷いているといわれる元明治乳業会長・中山悠氏、そして親会社明治HD・松尾社長宅に新年挨拶に赴きました。
 ある訪問先においては、昨年5月から毎回門扉先まで出て要請書を受けてくれています。この新年訪問に際しても寒さの中話しを聞いていただき、この長期にわたる争議の解決にはご主人の力、後押しが是非とも必要です。会社の繁栄のためにもなることですから伝えてくださいと話しをしてきました。他3名は居留守の様子を呈している様子でしたが、諦めず必ず解決に踏み出すまで継続していく決意を新年に当り、新たにしました。

2.東京争議団 裁判所共同宣伝 10日
東京争議団定例共同宣伝行動(第一水曜日:3日正月のため第2水曜日実施)
【参加団体】明治乳業争議団、東京私教連鶴川高校教組、茨城私教連土浦日大教組、
公務公共一般労組参加で実施。

明治乳業争議団からの訴え
 歴史的には 大企業の違法として断罪 なぜ明乳事件だけが「棄却」なのか?
 実質審理で正面から再検証を ―早期解決へ強固な和解勧告も視野に―

 明治乳業差別事件に対して東京地裁が積極的指揮で行なった和解勧告を、竃セ治がかたくなに拒否したことにより事態は実質審理の方向へ。いま3者による準備書面が交わされている時となっています。
 この事件、中労委命令の主文「棄却」の取り消しを求めているものです。だが「棄却」とした中労委自身も、事件を遡って巨視的に広く見れば賃金・昇格差別も不当労働行為の事実もあったことを認めるという珍奇な事件となっています。
 歴史的にはこの種の事件、ことごとく大企業の違法行為として断罪されてきました。明乳事件のみが「継続する行為」「累積する格差」には当らないとして切り捨てられたのです。これこそが、この事件の最大争点であり再度検証されることを準備書面では強く訴えています。
 審理を怠り無く進めながらも、一方では中労委命令「付言」が示した事件の全体像を重視し、地裁がその立場から再度「和解」での解決を勧告されることにも大きな期待を
寄せるものです。原告らは、そのためにも広く会社を包囲する運動にも尽力しています。

「ならず者」「無能力者」烙印のまま  わが人生終えられません
 食の安全を求め、働く人たちの労働条件とくらし、権利を守って真剣に労働組合活動を行なってきた原告らを、会社・明治は意に添わない者と嫌悪し、半世紀にもわたって「ならず者」「生産阻害者」などとののしり「差別した仕事をさせろ」「勤務評定で差をつけろ」など徹底した差別・人権否定をくり返してきました。
 原告らは、こんな烙印、レッテルを張られたまま人生を終えることはできない思いで汚名返上に奔走してきました。それは「俺たちは人間だ・・・」の叫びでもありました。長期争議の途上、争議団員が無念の思いを残したまま他界しました。
 原告・争議団員らは、すでに高齢の域に達しており、残す余生を人として胸をはれる生き様を切に望んでいます。

3.第27次座り込み・株式会社明治(京橋エドグラン)12時〜13時
 この一年間、京橋エドグラン前をお借りしての座り込み行動は、延べ433団体880名34時間50分にわたる行動で株式会社明治に争議解決を求めて来たことを報告しました。
 2018年を迎えての座り込み行動に、千葉県歌声協議会プリマベラ合唱団の皆さんが駆けつけて頂き「文化の昼時」として歌声でつくりました。
 座り込み年頭に当たっての挨拶を明治乳業争議支援共闘会議松本議長、千葉労連山崎事務局長、戸田地区労横田議長、明治乳業争議支援千葉県共闘会議高橋議長、株式会社明治と明治HDに申入れを行った報告を食品一般ユニオン佐藤書記長から等から、解決しなければならない思いを語って頂きました。争議団を代表して小関団長は、中労委命令の上に立った東京地裁の2度にわたる「和解勧告」がなされたこと、これを拒否した明治には大義がないことを強調し、潮目の変化が顕著の中で正念場の年として必ず解決へのスタートが作れたことを支援者の皆さんと確認しあいました。



4.第21回明治乳業争議支援共闘会議「総会」
 昨年の第20回総会(1月14日)は、中労委命令の送達(2月17日)を目前に控えていることを前提に、全面解決への道筋を切り拓く方針を明確にすることでした。その後、中労委命令を契機とした「潮目の変化」を確認し、二つの角度から奮闘してきました。 
一つは、東京地裁を舞台に早期「和解解決」への道筋を追求する闘い。二つは、(株)明治の異常企業体質を告発し、全面解決の決断を迫る包囲運動を強めることでした。
今総会は、中労委命令の付言や東京地裁「和解勧告」をも拒否し、争議継続にしがみつく異常な会社の姿勢を突破し、争議解決を決定的に迫る方針を明確にすることです。
具体的には、主文「棄却」の取消しを闘う東京地裁で勝訴を確実にし、異常企業体質の告発・包囲運動を強め、争議解決への経営判断を迫る運動の先頭に立つ役員体制を確立する総会が東京都内で開催されました。



5.明治乳業争議団「旗びらき」

明治乳業争議支援共闘会議 松本議長
 明治乳業争議団の旗開きにお集まりのみなさん、お忙しい中、ありがとうございます。
今年は、明治乳業争議を解決させる年です。旗開きの前段に、第21回明治乳業争議支援共闘会議で金井弁護士より、東京高裁が有意な格差を認定して以来、明治を追い詰めているとの報告がありました。まさに、ブラック企業・明治は世論で包囲され、東京地裁の裁判でも追い詰められています。
 今年の運動方針は2つです。ひとつは、東京地裁で累積格差の一括是正の判決を勝ち取ること。もう一つは世論で追い詰め、話し合いで解決することです。
 小関団長を先頭に34年にわたる不屈のたたかいと弁護団、支援共闘らの奮闘で、昨年は潮目を変えました。
 ひとつは、中労委で事実上の勝利命令、格差も差別も認め、「付言」で会社に和解を求めました。もう一つは、東京地裁で裁判長が和解勧告をしました。しかし、いずれも明治は不当にも拒否し、争議は継続しています。
 他の大企業が同様の争議を話し合いで解決しているにもかかわらず、明治は要請書の受け取りを拒否、話し合いも拒否してきました。不当労働行為のやり得でブラック企業になり、食品事故36件、死亡事故7件、労働争議12件を引き起こしています。

 昨年の9月には、学校給食牛乳1900人異臭事件を起こしましたが、異臭を風味にすり替え、酪農家に原因を転嫁し、被害を受けた新宿区や板橋区はいまだに納得せず、原因究明を求めています。
 また、高カカオチョコを食べると「脳の若返りに効果」と発表し、専門家らが抗議し、共同研究した内閣府が再検証に追いこまれました。担当参事官は、左遷させられました。
 さらに、明治HDは薬害エイズの被告企業であり、110日にもわたる業務停止処分を受け、倒産寸前の化血研を子会社にし、顰蹙をかっています。
 このような明治が東京オリンピックのオフィシャルパートナーになり、選手らに食材提供の申請をしています。食の安全、社員の安全を守らない企業は、食材調達基準違反です。私たちは、東京オリンピック組織委員会を訪れ、食材調達基準違反を直訴し、回答を求めました。
 労働争議を解決しない企業は疲弊するとのジンクスがあります。明治乳業と明治製菓は2009年に統合しました。統合目的は、相乗効果の発揮と、世界に挑戦です。2020年に売上1.5兆円にするとの計画は破たんしています。また、世界に挑戦も食品部門の海外売上比率は4%で低迷し、中国から粉ミルク事業撤退など、失敗しています。当然、現在の株価もい低迷です。
明治が、争議団の要請書の受け取りも、話し合いも拒否、中労委の和解提案も拒否、裁判所の和解勧告も拒否するのは、弱さの現れです。
明治HDの未来は、この争議を解決し、食の安全と社員の人権を守る、まっとうな企業になる以外にありません。
七転び八起き、みなさんとご一緒に今年こそ、勝利を勝ち取りましょう。
ありがとうございました。

全労連・仲野常任幹事
 旗びらきおめでとうございます。明治乳業争議団、そして家族のみなさんの長年にわたる奮闘に敬意を表します。あわせて、争議団を支え励まし共に運動をつくってきた支援の仲間のみなさんにも敬意を表します。
 明治乳業争議をはじめ、争議総行動や司法総行動など争議をたたかっている仲間の先頭に立ち運動をつくっている明治乳業争議団のみなさんの背中を見て「不撓不屈」の言葉の意味を教えてもらっています。
 2020年の東京オリンピックも目前となりました。明治乳業はそのオフィシャルパートナーとなっています。オフィシャルパートナーには厳しい基準があります。食の安全・事故を起こしている、労働争議も解決しようとしない、そんな明治乳業にオフィシャルパートナーの資格はありません。わたしたちの力で明治乳業を包囲し争議の解決をおこなってオフィシャルパートナーにふさわしい企業に変えていきましょう。その運動をともにつくる決意をのべて挨拶にかえさせていただきます。
 ともにがんばりましょう。

東京地評・久保常任幹事
 明乳争議団・明乳支援共闘会議の仲間の皆さん、旗開きの開催おめでとうございます。東京地評常任幹事の久保です。一言、連帯のご挨拶をさせていいだきます。
2018年春闘もいよいよ本格化しています。今年は、せめぎ合いの年となりそうです。東京地評は、28日に評議員会を開催し、春闘方針を決めます。方針の柱は、一つは、安倍9条改憲阻止。何としても、3000万署名を成功させ、改憲にストップをかける。二つに、「安倍働き方改革」「働かせ方改革」に反対する取り組み。三つ目は、大幅賃上げと賃金の底上げです。私たちの生活は土俵際です。生活が豊かになった実感が全くありません。ワーキングプアも1100万人を超えています。大企業の横暴勝手を許さず、賃金の引き上げ、賃金の底上げを勝ちとるということです。
さて、明乳の闘いも正念場を迎えています。昨年は、中労委が、不当労働行為の事実、「差別はあった」ことを認定しました。画期的なことです。差別があったのなら、勝たせてほしい。しかし、棄却。司法も反動化しています。裁判に耐えられる命令ということでしょうか。今、命令取り消しの行政訴訟もしていますが、本日、この看板にも書かれていますが、「潮目の変化を力に解決にまったなし」。この潮目の変化を武器に解決へ力をつくしましょう。不当労働行為と差別があったことが認められたのなら、明乳にも、なんとかしてもらわないといけない。何としても、明乳を話し合いのテーブルにつかせましょう。みんなで力をつくしましょう。
東京地評、全労連そうですが、今年も争議支援総行動等も実施します。すべての争議の早期全面解決目指して、皆さんとご一緒に頑張る決意です。共にがんばりましょう。
ありがとうございました。

日本共産党千葉県委員会・武石常任委員
 日本共産党本部として明乳争議団からの支援要請に、「全力を尽くします」と約束し、その後、国会議員団が政府交渉の窓口の役割を果たしてきました。
 争議団と連帯してたたかうこと、同時に、そのたたかいから勇気づけられ確信を深めている点が2点ある。第1は、勝つまで諦めないこと。このことが、舞台にもかけられている横看板―「潮目が変わった・・・」情勢に結びつけていること。第2は共同の力。争議団のたたかいは、ナショナルセンターの違いを乗り越えて共同してたたかい、前進を切り開いている。これは、市民と野党の共闘が安倍政治の暴走をストップさせる新しい時代の先駆けとも言うべき先駆的ことだ。日本共産党も市民と野党の共闘の発展に力を尽くし、希望の党と民進党の共闘を分断するという逆流を跳ね返すために、身を挺して共闘を優先して総選挙をたたかい、立憲野党の前進に貢献できた。今度は、共産党をはじめすべての野党が前進し、共闘を発展させる決意だ。次期参院選挙では、比例7議席で千葉出身の椎名寿幸さん、千葉選挙区では今度こそ浅野史子さんを国会に送り出したい。総選挙で失った斉藤和子さんの千葉県の議席を倍返しで取り返したい。
 最後に、連帯の思いと決意を述べて挨拶とさせていただきます。

 他来賓として、日本共産党新宿区区議会・阿部議員、弁護団から報告と決意として菊池弁護士からご挨拶をいただきました。
参加者からも連帯激励、共にたたかう仲間から勝利への決意などいただきました。

争議団小関団長
 参加者へのお礼と解決へ待ったなしの正念場の年とする決意を、争議団を代表して小関団長が「潮目の変化」を力に解決にまったなしと、勝利を切り開く決意とご支援を訴えました。

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