2月活動レポート
(3月18日)

1.2月15日 中労委共同宣伝
 2月17日命令書送付通知を受けた直前の15日、命令を目前にして、「ならず者」「無能力者」の烙印のまま わが人生を終えることはできませんと位置づけた立場で共同宣伝に参加しました。
 都労委のあまりに異常・不当な命令の全面的見直しを求めて再審査申立てをしてから3年半余、申立人らは、調査の段階から6回にわたる審問をへて結審にいたるまで、都労委命令の誤りを全面的に明らかにし、同時にこの事件が典型的な「不当労働行為・差別事件」であることの全体像を明確にすることに全力を傾けて立証してきました。
 多くの書証を揃えたこれらの事実と申立人らの真意を中労委審査委員はじめ担当の方々に、伝えきることができたと確信しています。
 食の安全を求めると同時に、働く人たちの労働条件とくらし、権利を守って真剣に労働組合活動を続けてきた申立人らを、会社・明治は意に添わない者と嫌悪し、半世紀にわたって「ならず者」「生産阻害者」などとののしり、「差別した仕事をさせろ」「勤務評定で差別をつけろ」など徹底した差別・人権否定をくり返してきたのです。
 申立人らは、このような烙印、レッテルを貼られたまま人生を終えることはできない思いで、苦労をいとわず汚名返上に奔走してきました。それはひとえに「俺たちは人間だ・・・」の主張でもありました。また長期争議の途上、多くの申立人が他界しましたが、彼らの無念を晴らすためにも汚名をはがさなければなりません。
 いま命令を前にして中労委に期待するのは「労働者救済の府」にふさわしい内容であること。そして申立人らと会社から嫌悪された仲間たちが、残す余生を人として胸をはれる命令であることを望むものです。
 申立人らは、交付された命令を御旗に、会社・明治に長期労働争議の全面解決を迫り、早期に完全終結をはかる決意など訴えました。


 

2.2月23日 中労委命令報告決起集会
 東京都内で、中労委命令を学習し明治に争議全面解決めざし意思統一を図る
 労働組合活動を理由とする賃金・昇格差別の是正を求めた明治乳業争議に中央労働委員会が交付した命令をうけて23日、東京都内で報告決起集会が開かれ100名が参加しました。
 中労委命令は、主文で申立てを棄却したものの、異例の「付言」を特別に添えたものとなっています。付言では会社が申立人らを誹謗中傷した事実などを認め、職分・賃金格差が存在したことは「紛れもない事実」と指摘。長期化・深刻化している紛争を早期に解決することを求め「殊に会社に対して、大局的見地に立った判断を強く期待」するとしています。
集会では
 松本悟争議支援共闘会議議長が「この命令は話し合いでの解決をうながしたものであり事実上の勝利命令。解決まで力を合わせよう」と主催者を代表して挨拶。
 弁護団の金井克仁弁護士から、棄却しながら職分・賃金格差を認め、過去の不当労働行為を認定し、会社に和解を求めた複雑な中労委命令のもつ意義が詳細に報告され、「この命令を今後の運動に役立てよう」と述べました。
来賓挨拶から
 全労連・野村幸裕副議長、「政治的な命令ではあるが事実認定したのは、運動が大きく反映している」
 東京地評・屋代眞事務局次長、「信じがたい命令であるが勝利に値する内容。ここでくじけるわけにはいかない」
 婦団連・柴田真佐子会長「食の安全を守るためにも、不当ではあるが付言を力に最後まで頑張りましょう」などと激励がありました。
 会場から、支援共闘会議から明乳争議支援する戸田の会・横田さん(戸田地区労議長)、明乳争議支援千葉県共闘会議・高橋議長。共に闘う争議団からJAL客乗原告団・飯田事務局長、建交労京王新労組・佐々木委員長などから怒りと励ましの声が寄せられました。
 当面する行動提起として、支援共闘会議・菊池事務局長から27日第14次座り込み行動などと、申立人らの地域で一刻も早く報告集会を開くことなどが申し合わされました。
 最後に小関守争議団団長が「私たちは棄却命令に厳しく抗議すると同時に、命令が会社に対し争議解決への道筋を示したことを積極的に受けとめ、早期に全面解決をめざします」と決意表明しました。
 神奈川労連・山田浩文事務局長が、明治HD松尾社長、株式会社明治中山名誉顧問が横浜に住んでいるので、地元での運動も広めていくと閉会挨拶があり、命令の内容を前面に押し出し解決目指す意思統一が図られました。



3.2月27日 第14次座り込み 京橋エドグラン前(株式会社明治)
 第14次座り込みは、中労委命令交付を受けた上での行動になりました。昨年の1月からこの1月の第13次行動までの座り込みの位置づけは、自主的解決を呼びかける行動でした。
 受けた命令は、主文は「棄却」の許しがたい不当命令でしたが、事実認定・判断では都労委が黙殺した職分格差の存在を明確にし、不当労働行為意思についても秘密資料類の証拠や「インフォーマル組織」への会社関与などの事実を丁寧に認定して厳しく断罪しました。さらに、第5「付言」で、会社の不当労働行為と昇格差別を重ねて指摘し、長期化している紛争解決に向け「殊に会社に対して、より大局的見地に立った判断が強く期待される」と断言するなど、長期化している紛争の解決を強く求めています。
 争議解決を強く求めた中労委命令に従い、第14次座り込みは、株式会社明治に解決に向けた話し合いを求める行動に切り替えて行いました。
 行動の前に、明治HD松尾正彦社長への「申入書」を持参し、受付から係る方と電話で主旨を話しする中で、受付を介して受け取っていただきました。32年間の争議の中で初めてのことです。

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