2016年 8月20日
明治ホールディングス株式会社
代表取締役 社長 松尾 正彦 殿
神奈川県労働組合連合会
議 長 福田 裕行
明治乳業争議支援共闘会議
議 長 松本 悟
明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団
団 長 小関 守
要 請 書
新しい経営体制に期待されている「国際市場への飛躍」には
松尾社長の経営判断による労働争議の終結が避けられない課題です
明治HDグループは新たな企業活動の飛躍に向け、厳しい経済状況や企業間競争激化のもとで、重要な節目の時期を迎えていると私たちは考えています。
経営統合から、両社一体化への事業再編などを経て築かれてきた事業活動を踏まえ、松尾社長を中心とした新しい経営体制が第7回株主総会において誕生しました。同時に、今年は明治グループ創業100周年の節目の年であり、さらに、今秋には新社屋への移転が予定される等、まさに、旧明治乳業及び旧明治製菓時代からの古い企業体質を脱皮して、厳しい国内市場や本格的な国際市場への飛躍などの目標達成に向け、経営体制の刷新にふさわしい新しい企業活動を展開することが期待されています。
しかし、新しい経営体制を阻害する大きな要因として存在するのが、旧明治乳業から持ち込まれてきた労働争議なのであり、古い企業体質の「負の遺産」を抱えているという、ブラックな企業イメージとして消費者に映っているのが現実となっています。
多くの大企業争議が、国際化時代への企業戦略の一環としての経営判断によって、次々と和解解決をしてきた経過に照らしても明治乳業争議は異常な存在なのです。
私たちが、株主総会において「第三者機関の判断に委ねることなく、経営上のリスク問題として自らの経営判断で終結すべき」と、繰り返し提起をしていることの真意を伝えるために、松尾社長との面談を求めご自宅への訪問を重ねている次第です。
改めて言うまでもなく、明治乳業事件は典型的な「不当労働行為・差別事件」です。
そして、浅野相談役は明治乳業市川工場に在籍していた時代に、会社が組合弱体化と差別の実行計画を秘密裏に議論していた「職制連絡会議」に参画し、一貫して申立人らと対峙してきたのであり、まさに、不当労働行為を実行してきた当事者の一人なのです。残念ながら、浅野相談役が社長や会長職の代表権者であるうちの全面解決には至りませんでした。しかし、新しい経営体制に刷新された今こそ、古い企業体質時代の「負の遺産」として終結することが、より可能になったのではないでしょうか。
松尾社長の企業戦略に基づく英断で、全面解決への道筋が拓かれることを求めます。
以上