3月活動レポート
(4月3日)

1.月定例 3点セット宣伝行動 3月8日
 2009年に相乗効果を求めて(明治乳業:明治製菓)経営統合し明治HDができたが、ままならず、2011年に事業再編と同時に新資格制度(成果主義賃金)を導入し、労働者にしわ寄せをおこなった結果労働意欲の低下を生み出す羽目になっているのでしょうか、業績低迷を続ける。昨年の株主総会での松尾社長の発言が気になります。これからは、「相乗効果が得られないことに、シェアは敢えて追求しない、利益の上がる商売」をすることに方針を変えましたと回答・・・。
 打開策として、明治HDがやろうとする大型リストラは「資産売却」「統合・移転」「商品整理」「人員削減」「賃下げ」と目白押しです。
 すでに川崎市の商業ビル(持分)の売却、横浜市の子会社売却など資産売却を着々と進めていますが、新たに今年は都内4ヶ所にある本社機能を、中央区京橋エリアに集約します。それにともない関東支社社屋(両国)は売却するといいます。
 また、四国にある竃セ治傘下の2社が遠隔地合併(香川県と愛媛県)という無謀な統合も実施されます。さらに、製品150種を生産中止してヨーグルト、チョコレートなど高シェア・高収益分野に経営を集中します。
 統合時には人員削減などリストラはしないと公言していたのに、この集中的{合理化」は何でしょうか。一説には統合効果のでない業績悪化にあるといわれます。
 シワ寄せは働く人たちの肩に正規・非正規 問わず全社員を犠牲にするものであり、余剰人員整理は必至です。明治のこれまでの常とう手段は、直接の解雇(クビ)はしないけれども、仕事を与えない、遠隔地・僻地への異動や転勤などの嫌がらせなどで、自ら退職をせざるを得ない環境を作り上げ退職を誘導する肩たたきが予測されます。
 経営責任を労働者に転嫁するなと声を上げよう!


2.事業所宣伝 坂戸工場、埼玉工場 3月15日
 いよいよ始まる大リストラによる弊害を自分だけで考え悩むのでなく、食品一般ユニオン又は、地元の労連に気兼ねなくご相談をと呼びかけました。
 全国9事業所32名の中労委審査で全ての証人調べが終了し、都労委命令判断の過ちを改めて立証した。特に、本社指導の下で、昭和41年に全国一斉に作った「インフォーマル組織」を動かし、明治乳業の労働組合各支部に支配介入して、役員選挙で意のままになる人材を当選させてきた事実。決して、組織内での意見の違いからの対立でなかったこと。
 また、「赤組」「白組」「雑草組」と色分けし賃金にも仕事でも、見せしめ的に差別分断政策を取り続け、人事考課評定者の制度の悪用によっていかようにも評定を変えられた実態があったことなど再度詳しく立証し、逆転救済命令が出されることに確信を持っていることを報告しました。
 証人調べが終了した重要な局面を迎えていることから、明治HD社前での「座り込み」行動を通して、浅野茂太郎会長・松尾正彦社長の判断で、長期にわたる争議の全面解決を決断することを求めて1月、2月、3月と継続し、4月にも行っていくことを報告してきました。


3.中労委共同宣伝行動 3月16日
 6回の審問を通して、申立人らは他の集団に比べて劣ってなどいないこと、知識・能力・勤務実績も同等で何ら変わらず、争点である「均質性」は、申立人らの多くは市乳工場勤務で、他の集団に属する労働者と同じラインで同じ機械を運転操作し、同じ製品を共同して製造してきました。事前に示された勤務割り表により他の集団の人たちと同じチーム(班)を組み、交替勤務での仕事も遜色なくおこなってきました。
 相互の間で能力や勤務成績が劣っていたなどということはまったくありません。こうした均質性の保たれた労働環境の中で、申立人らが他の集団と比べて賃金・昇格で大きな差がつくのは「不当労働行為意思」による恣意的なものと云わざるを得ません。付言すれば同じチーム内でも会社側に同調してさえいれば賃金も昇格も良くされたのです。
 申立人らは、おかれた職分以上の能力を発揮し申立人ら集団への差別扱いは歴然です。
申立人らの多くが定年時までに到達した職分は技能職(当時)・基幹職2級などの低位でしたが、その職分の職務遂行基準は「一般的な指示の下に定型的作業を遂行し得る能力」また「複雑困難な業務を除き標準化された…程度の知識の職分」となっています。
 しかし、申立人らは夜勤や早出、時差勤務のときなどは一人で作業し、上職者の指示もなく複雑困難な仕事にもその時の判断で対応することは日常茶飯事でした。また新入社員や新たにチームに加わった人たちへの教育・指導を担ってもいました。
 これは、申立人外の集団にいた人たちのほとんどが到達している職分の「従業員を指導、監督しうる能力」を有しているのであり、職分昇格への差別は歴然としています。日常作業での相互集団間の均質性、均一性は疑う余地なくあるのです。
 中労委には、集団間での差別を事実に照らして吟味、認定されることを強く求める宣伝となりました。


4.千代田春闘共闘委員会総行動=みずほ銀行本店要請 3月17日
 千代田春闘共闘委員会総行動の一つとして、明治HDの筆頭株主である「みずほ銀行」本店に対し、明治乳業争議解決に責任もって向き合うよう小林議長を先頭に17名参加で行いました。
 みずほが筆頭株主である明治HD及び(株)明治の労働争議は、中央労働委員会において、全国事件の証人調べが1月13日に全て終了し、最終準備書面の提出期日が5月19日に設定されており、全面解決への道筋を切り拓くうえで極めて重要な局面を迎えていること。
 筆頭株主であるみずほが、私たちの長期に及ぶ要請内容を重く受け止め、明治HD及び(株)明治に対し腰を据えて、株主として企業活動の正常な発展を求める立場から、異常な長期争議全面解決への決断を、この局面で厳しく求められることを強く要請しました。
 また、争議開始時点の第一勧業銀行時代から一貫して解決への尽力を求めてきましたが、一向にその姿勢が見られない。今日の要請は、よろしくお願いしますと云うようなことで来ているのではない。しかるべき行動を起こさざるを得ないところではやらせていただく、と布告をする要請になりました。


5.第3次 明治HD社前「座り込み」行動 3月24日〜25日(2日間)

@3月24日 11時〜13時
 1月、2月に引き続き厳しい寒さのなか、「座り込み」行動を2日間にわたり行いました。
 行動宣言として、明乳争議千葉支援共闘会議議長:高橋さん、主催者挨拶は明乳争議支援共闘会議議長:松本さん、連帯激励挨拶として、国交労連常任顧問:宮垣さん、千葉労連事務局長:本原さん、JAL乗員原告事務局長:清田さん、関東ダンプ労組書記長:高橋さん、昭和ゴム労組:山本さん、差別連:篠崎さんら各々の立場から、明治乳業争議解決に向けて、明治HDの経営能力を批判しこれ以上の解決を放置することは人道上から見ても許されることではないと強調されました。この日の行動参加者は20団体47名で、浅野会長、松尾社長に向け自主的解決の場を作れと声を一つにしました。

A3月25日 11時〜13時
 行動宣言として、明乳争議支援共闘会議幹事:野中さん、主催者挨拶は明乳争議支援共闘会議議長:松本さん、連帯激励挨拶として、国交労連常任顧問:盛永さん、千葉労連副議長: 広瀬さん、戸田地区労議長:横田さん、JAL客乗原告事務局長:飯田さん、JAL乗員原告・航空連事務局次長:和波さん、建交労京王新労組委員長:佐々木さんらからご挨拶をいただきました。この日の行動参加者は24団体53名で自主解決を求めました。

解決求めての唱和

  • 浅野会長は争議解決を決断せよ!
  • 松尾社長は争議解決の話し合いに応じろ!
  • 明治の組合支配介入は許さないぞ!
  • 明治は33件におよぶ不祥事・不正行為を正せ!
  • 食の安全・安心を消費者に保障せよ!
  • 浅野会長は不当労働行為の当事者責任を果たせ!
  • 浅野会長は争議解決の話し合いに応じろ!
  • 我々は争議解決に向け最後までたたかうぞ!

団結ガンバロウ三唱
 明治HD社前行動に参加された皆さんの心意気と団結の力で、明治乳業争議と全ての労働争議の全面解決めざし、団結してたたかうぞ! たたかうぞ! たたかうぞ!


6.明治HD松尾正彦社長宅訪問 3月26日
 昨年の12月から毎月訪問してきています松尾社長宅。2月の訪問時には奥様に、要請書などを手渡し、社長のご英断を求めていることをお伝えくださいとお話しが出来ましたが、この日は、インタホーンでの呼びかけに応答がありませんでした。残念でありましたが資料等ポストに投函し、近隣へのポストに、明治の異常な労働者管理を行ってきたチラシを配布してきました。
 明治製菓出身の松尾社長は、この争議を抱え込むことになったのは、「経営統合」時に、明治乳業の「負の遺産」をしっかり清算させて健全な企業体質のもとで統合すべきであることを求めてきましたが、当時、取締役であった松尾氏自身も異論なく受け入れた一人であった。
明治HDの第3代目の社長に就いた以上責任を果たしていただくことは当然であります。
 この間、松尾社長のご自宅への要請書でもお伝えしていますように、30年余に及ぶ異常な長期労働争議の全面解決への道筋を切り拓くうえで、今の局面、経営上からも極めて重要になると位置づけ、私たちは新たな決意で解決への道筋を追求しています。 
 残念ながら、会社への要請では社屋の玄関でブロック(警備員)され、解決に向けた私たちの真意が伝わらない状況にありますので、やむなくご自宅を訪問し人権回復に向け、誠実な対応を心から求めているものです。

7.明治HD浅野茂太郎会長宅訪問 3月6日、3月27日
労働委員会、裁判所が免罪しても、イジメ・差別・人権侵害の事実は消えません
 3月6日に訪問した際、インタホーンで応じていただいた方の話では、会長は出掛けていません。奥さんですかと問いかけると姉も出かけていていませんとの事でした。
 3月27日においては、奥様がインタホーンで応じていただきお話しをすることが出来ましたが、会社で応じられないことは来られても出来ませんと返事でした。
 浅野会長は、市川工場時代からインフォーマル組織(明朋会)の労働組合役員市川支部長候補として先頭に立っていた歴史があります。その後、前社長・中山悠氏に買われ副社長、社長、明治製菓と経営統合し明治HD副社長、社長を経て現会長に就いているわけです。
 この争議解決に対する立場は、当然と云って当事者の最高責任者であります。会長現役時代のなかで、自ら引き起こしてきた不当労働行為・賃金差別を解消する責任があります。
要請書の一部から、
 私たちが証拠として提出している、旧明治乳業時代に実行された組合活動への介入、申立人らに対するイジメ・差別・人権侵害を記録した「秘密資料」が沢山あります。
 今回は、市川工場における「職制連絡会議」なる秘密会議で、「インフォーマル組織:明朋会」を育成・強化し、組合活動家らを差別し排除しながら組合選挙に介入した事実を記録した、「笠原ファイル」の一部を紹介します。会社が従業員を「紅組」「白組」などと分類し、「赤退治」を議題に赤裸々な議論を行っていたのは明白な事実です。
 これら歴史的事実(負の遺産)に対する経営陣の反省と、「このままでは人生終えられない」という申立人らの人権回復に向け、誠実な対応を心から求めるものです。

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