5.29全労連・東京地評争議支援総行動展開
明治ホールディングスに争議解決を求める
(5月29日)

 

主催者挨拶 全労連副議長:高橋信一さん
 長年闘いつづけて来られました明治乳業争議団の皆さん、そして支えて来られた全労連・東京地評争議支援に参加された皆さん、ほんとうにご苦労さまです。
 安倍内閣は、9条の解釈変更による集団的自衛権行使容認など、戦争する国づくりに向けて動きを強めていますが、一方で、世界で一番企業が活動しやすい国づくりに向けて動きを強めています。その中には、第一に、勤務地は職務を限定する限定正社員制度の導入、第二に、裁量労働制の緩和、残業タダ働きホワイトカラーエグゼプションの導入、第三に、一生派遣社員の導入など派遣法の規制緩和、そして四番目に、職業紹介業務の民営化導入などです。皆さん、これらのことが日本で実施されれば、わが国にはブラック企業が横行し雇用破壊が進み労働者が一番働きにくい国になってしまうのではないでしょうか。いまこそ労働組合の出番です。
 明治乳業争議団ニュースから、支援共闘会議総会で、都労委の命令を糾弾して中労委の再審査で必ず救済命令を勝ち取っていくこと、そして同時に、明治の不祥事・不正行為が絶えない死亡災害が絶えない、1960年代から労働争議が絶えないこの3つの異常企業体質を徹底的に告発して、食の安全・安心が脅かされている実態を広く消費者に知らせ、経営権の責任を厳しく追及すること、これらの方針を確認して全国の国民と共に闘ってすべてやり切り解決をめざす。
 私はこれを読んで大変熱くガンバレと心から思います。振り返りますと、明乳全国事件は1994年の都労委申立から今日まで中労委の闘いまで本当に長い闘いになっています。
 しかし皆さん、この闘いは、解雇、差別自由の社会にするか、許すか許さないか、私たち労働者にとって極めて重要な課題です。何としてでも勝利しなければなりません。皆さんの闘いに心から敬意を表すると共に皆さんと共に明治乳業の不当労働行為、差別を絶対許さない決意で、異常企業体質を告発し、広域運動を展開し、同時に、全面解決への道筋を拓く中労委の救済命令、これを正すために奮闘したいと思っています。
 最後に、明治乳業そして明治ホールディングス株式会社の皆さんに云いたい、闘いつづけてきた労働者の思い、これを真摯に受け止めて早期に争議を解決させていただきたい、ほんとうによろしくお願いいたします。参加者の皆さん共にがんばりましょう。

連帯挨拶 千葉労連議長:松本悟さん
 皆さんこんにちは、明治ホールディングス前にお集まりの皆さん、そして市民の皆さん、私たちは天下のブラック企業明治HDに対し、食の安全守れ、労働争議を解決せよ、この要請にまいりました。
 皆さん、この明乳争議の本質は何かと云うことでありますが、いまもやられているアイ・ビー・エムでやられている労働組合つぶしが原点です。合理化で儲けるために闘う労働組合を潰し、賃金差別をやった事件です。それではこの争議がなぜ解決しないのか、それは浅野茂太郎社長、貴方が原因です。あなたが市川工場でインフォーマル組織に入り労働組合を乗っ取り、不当労働行為をやった張本人、だからあなたは自分を守るために解決をしないのです。
 さて、その結果この会社はどうなったのか、社員のモチベーションが下がり、非正規労働者は増え、食の不祥事は雪印食中毒事件以降26件、以後、乳製品のセシウム検査をせず、子どもたちに、内部被ばくを与え続けている悪徳企業です。
 二つ目は合理化で儲けるため人減らしを強行した結果社員7名が事故死をしている。
 三つ目は、労働争議です。労務管理を徹底した賃金差別、この間10件の労働争議が起き今も3件が係争中、こんな大企業は明治ホールディングスだけです。
 さて、そうゆうことをやった結果、とおとお明治HDは追い詰められています。明治乳業と明治製菓が統合して、2020年には1兆5千億円の企業をつくるんだ、世界に打って出るんだ、そう申しておりましたが、今の水準は統合前の水準に低迷をしています。そして今年の予想を日経新聞が発表しました。減益で売り上げも下がる。確実にあなたの経営手腕の失敗で、失敗をしていると云うことです。経営責任を取るのは貴方です。
 今度の株主総会で会長になられるということです。浅野茂太郎社長、あなたの作った負の遺産、この労働争議を解決しないため会社が疲弊し、非正規労働者を増やし続けている、いつまでやるつもりですか。立つ鳥は後を濁さずと云います、この争議をきれいに話し合いで解決して、後継者に、あなたが物つくり企業として発展するようバトンを渡すのが浅野茂太郎社長の役割ではないでしょうか。私たちは、この争議が解決するまで貴方の犯罪行為は許しません。解決するまで闘いつづけることを申し上げ連帯のご挨拶とさせていただきます。

連帯挨拶 日本婦人団体連合会会長:柴田真佐子さん
 明治乳業の不当労働行為、差別のやり得は絶対に認めないと不屈に闘い都労委の不当命令に断固として抗議をするとともに、中労委から救済命令を出させるそのために長年頑張っておられる明治乳業争議団の皆さまに、心より連帯の挨拶を送ります。
 先日、婦団連の常任幹事会においでいただきまして、この問題を訴えていただきました。女性団体もこんなことがあってはとんでもないと云うことで、この団体署名も皆さんで集めようと決めたところでございます。
 さて、私どもは女性団体ですけれども食の安全・安心それを守り、子どもたちの安全と未来を守るこういった運動を皆さまと共にご一緒に取り組んでまいりました。争議団の省庁要請行動や銀座デモなどにも参加をしてまいりました。先ほどお話がありましたが、学校給食用の牛乳や乳幼児用の粉ミルク、ここにはセシウムが検出された時に、明治乳業は基準値以下を理由にして安全性を強調し、汚染原因の解明や独自検査の数値公表と一切を拒否いたしました。
 私どもは、日本乳業協会とは話し合いをいたしたところでございますが、明治乳業は消費者である私たちとの面会や要請文すらも受け取らないという行為に出ました。
 大企業としての社会的責任どの様に考えているのか大変憤りを感じます。
 また学校牛乳は、汚染されていない牛乳と汚染された牛乳を混ぜて基準値以下というお話を聞きまして大変ビックリしました。明治乳業争議団が学校牛乳や乳幼児製品から汚染原乳を遮断すること、これを求めております。この様に争議団の皆さまは、食の安心・安全と子どもたちの未来を守る運動でも大変頑張っていらっしゃることにも心強く思っております。
 明治乳業は、会社にもの言う労働者、労働組合を敵視し仕事や昇給、昇格差別など人権侵害を長期に亘って行っています。
 いま食の安全を巡っても色々な問題が起きております。深夜バスなども事故が多発しております。ブラック企業が社会問題になっています。働く者の人権を守れない企業には、食の安全を求める私たち消費者の安全も守ることが出来ません。
 明治乳業争議の解決は、働く者の尊厳を守ることと同時に、食の安心・安全にとっても、とっても大切なことであります。争議の一日も早い解決のために私どもも微力でありますが支援してまいりたいと思います。勝利の日まで共にがんばりましょう。

連帯挨拶 埼労連代表幹事:諸井武志さん
 明治ホールディングス前にお集まりの皆さんご苦労さまです。29年争議の早期解決求め、埼玉では4人の原告がいるわけですけれども、その戸田工場がある地元県労連を代表しまして一言ご挨拶申し上げます。
 安倍第二次内閣が発足してから一年半が過ぎようとしています。この間、お金のばら撒きをおこなったりとか、また、マスコミの誘導でとりあえず一定の支持率はあるようです。第一次政権の時のように安倍さんがまたお腹が痛くなるこの様な状況はまだ見られませんけれども、そう遠い話ではないのかも知れません。
 しかし、アベノミクスによって一握りの大金持ちと多くの国民に貧困をもたらしたこれは事実だと思います。
 主催者の話しにもありました、いま国会では解雇容認して非正規労働者を増やし残業代ゼロ、長時間労働と過労死を増大させる労働法制の大改悪を進めようとしています。これは、ブラック企業を増大させ働く人々を貧困化させるこういうものであると思います。
 現在、政府や産業競争力会議などで委員を務めている竹中平蔵さんは、解雇のルールの明確化、企業から人が動く正社員改革、雇用の流動化を進めるならば、必ず明るい経済と新しい政策が見えてくる、そう云っております。
 これは多くの労働者がブラック企業で働くということの新しい政策を待っているのではないでしょうか。しかしこれでは全くシャレにもなりません。
 いま国の労働力の調査では、36.6%労働者の3分の1を超える方が非正規労働者と云われています。では今の明治の職場はどうなっているのでしょうか。昨年の株主総会事業報告の中で明らかになりましたが、明治HDの全従業員の73.3%が不安定雇用の非正規労働者となっている。多くの労働者が安定した正規雇用を求めていることも事実だと思います。
 更に明治は、食の安全や働きやすい環境を求める労働者や労働組合をも敵視し、仕事や昇給、昇格差別など人権侵害を長年おこなっています。
 話しにもありました学校牛乳へのセシウム問題、また明治のプリンやヨーグルトから細菌汚染、異物混入などの問題、いまでも労災事故が続いているなど不祥事が明らかになっています。働く者の人権を守れない企業には将来の展望が見えないということであります。いま明治という食品大企業としての信頼を得るためにも、食の安全、労働者への働く権利を尊重し、明治で働いてよかったと言われる労働条件の整備、そして何よりも長期に亘る労働争議の早期解決を求めていくことだと思っています。埼労連も今日結集された皆さんと全国の支援する仲間と団結し全力で支援してまいります。
 そして、明治乳業争議解決に向けたこの大きな団結とで、安倍政権の雇用改革に反対する運動を広げ、平和憲法に規定されている人間らしく働き平和に生きる権利、これを実現する政治と社会の実現を求め更に頑張っていきたいと思います。埼労連としてのご挨拶とさせていただきます。共にがんばりましょう。

お礼と決意:小関団長
 総行動に参加され、この明治HD社前にご参加された皆さんに心から最初にお礼を申し上げます。
 さて、明治乳業争議団はいま、長期のこの労働争議の全面解決への道筋を何としても切り拓くその決意で団結して奮闘しています。
 特に、二つの角度から力を注いでいます。一つは皆さん、去年の7月9日に東京都労働委員会が、この明乳事件に出した本当にひどい命令をどう中労委で覆すのかその闘いであります。
 都労委命令を何度も読みますが、読めば読むほどこれが労働委員会なのか、こんなこと労働委員会の中で許していたらいったい労働者の団結権は保障されるのか、そんな怒りが次々出てくる内容なのです。
たとえば皆さん、私どもは、集団としての差別として集団間差別を闘っています。私たちが立証してきた格差と云うのは、同期の者と比べて最大で220万、平均しても100万から120万の年間格差がある。ところが都労委命令は、この集団間差別事件の最も大事な格差の存在について一切認定しない、判断しないのであります。
 そして皆さんもう一つ、これだけは是非言っておきたい問題があります。大企業のなかで労働組合を会社の意のままにするための会社の手口と云うものは、職制機構を総動員してインフォーマル組織を作って、そして、どちらの組織に属するのかと踏み絵を迫って、労働組合を意のままになる組織に変えてきた、これが大企業職場での闘いの共通する攻撃の手口でありました。日立でも、東芝でもそうでした石播でもそうでした、どこでも同じ手口なのです。ところが皆さん、この会社がインフォーマル組織を作って労働組合を乗っ取るこの手口を、今度の都労委はどう判断したのか、労働者の自主的組織であると判断したのであります。判断することによって会社が行う様々な不当労働行為攻撃を労働者同士の争いと描いて、不当労働行為差別の存在一切を否定した、これが今度の都労委命令の中味であります。
 私たちは、この命令は単に明乳事件に限ることでなくて、今後の労働委員会のあり方、労働委員会の存立の原点に照らしても絶対に許せない、この決意でいま中労委を闘っています。
 さて、もう一ついま私どもが力を注いでいるのは、この明治HD、そしてこの100%子会社である株式会社明治、この異常企業体質を絶対容認しない、必ず謝罪させるこの決意での闘いであります。先ほどの松本議長からのこの明治HDの3つの企業の異常体質が報告されました。労使紛争が1960年代から絶えていない体質、そして、若い正規労働者を中心に死亡災害に遭うようなこういう荒んだ生産現場になっている事実。そして3つ目には、不祥事に留まらず不正行為を含めて様々な製品事故が後を絶たない、この3つの異常であります。
 特に、私がここで強調したいのは、放射線汚染問題であります。皆さんこの5月19日にマスコミ報道がされました、あの原発事故のあった時に福島県在住の18歳以下の子どもたちに対する検査がいま行われています。毎年行われています。その結果、今年の3月時点でなんと福島に住んでいる子どもたちの50人が、すでに甲状腺癌という明確な診断が下っているのであります。さらに疑いがあると言われている子どもたちが39人です。90名近い子どもたちがあの原発事故以降福島の中で、もうすでに甲状腺癌に侵されている事実であります。しかし皆さん、これは福島だけで検査しているからです。これが千葉県や埼玉、東京を含めてすべての子どもたちに実施されるならばもっともっと被害は拡大する重大な問題であります。  しかし皆さん、メーカーはこの明治もそうであります製品に含まれているセシウムは、政府の定める50ベクレル以下だから問題ないとして販売しているのであります。50ベクレルという数字は国際基準に比べると大変な数字です。国際基準は、10ベクレル以上は駄目だということが基準であります。もっとも進んでいるドイツでは大人でも8ベクレル、子どもは4ベクレル以下でないと食生活に与えてはいけないこれが基準であります。
 いったい日本で決めている50ベクレルが安全だと誰が保障できるのでありますか。こういうことに対しても、消費者の安全をないがしろにして儲かればそれでよしと云うこういう姿勢を取っているこの明治HD絶対に許すわけにはいきません。  私たちは、この2つの立場から、食の安全・安心を守れない企業の裏側にはそこに働く労働者の人権も守られていないこの事実、これを徹底的に告発して必ずこの明治HDに謝罪をさせる、それまで闘いつづけるその決意を述べて当該を代表してのご挨拶にかえます。

(要請書)

シュプレーヒコール
 一、明治HDは、異常な長期争議の解決を決断せよ!
 一、浅野社長は争議解決に責任をもて!
 一、都労委の不当命令は許さないぞ!
 一、明治の不当労働行為は許さないぞ!
 一、不当労働行為のやり得は許さないぞ!
 一、明治は、不祥事をなくし食の安全・安心を守れ!
 一、明治は、セシウム検査の数値を公表せよ!

団結三唱
 裁判所・労働委員会は公正な判断をおこなえ!
 許すな!安倍「雇用改革」、なくそうブラック企業!
 震災復興、原発ゼロ社会を実現しよう!
 憲法を職場とくらしに活かそう!
 明治乳業争議とすべての争議の早期全面解決めざし団結して
 ガンバロー、ガンバロー、ガンバロー、


主催者挨拶:全労連副議長・高橋信一さん
左側司会者:新宿区労連常任幹事・福島圭さん
右側連帯挨拶:千葉労連議長・松本悟さん


連帯挨拶:日本婦人団体連合会会長・柴田真佐子さん


連帯挨拶:埼労連代表幹事・諸井武志さん


支援参加者


支援参加者


支援参加者


シュプレヒコーラ―:JAL客乗原告団・加藤千加子さん

Copyright 2006 Meiji Dairies Strikers. All rights resarved.