明治ホールディングス株式会社第4回株主総会
(6月27日)

明治HD株主総会、事前質問に経営責任はないと開き直り曖昧な回答と回避に終始
 株主総会を前にして6月12日に質問に賛同される51名連名で提出し、全項目への回答を求め、同時に、文書をもって6月21日までに回答を求めてきましたが、回答なしの状況で総会を迎え、また回答内容は、議長を務める浅野茂太郎社長他全取締役の一致した判断とし、議事進行を多くの社員株主を前列に配置し、万雷の拍手でもって進行させる閉鎖的な総会に終始しました。

 回答の一つ、「労働争議を解決し社員の人権を守る健全な企業活動を回復することに関する質問」への回答は、取締役(人事総務部長)金子秀定氏が答弁、市川事件は、東京都労働委員会、中央労働委員会、東京地裁、東京高裁、最高裁に於いていずれも会社の主張が認められ不当労働行為がないと判断されています。司法の判断に従っていただきたいと従前と変わらない答弁。
 質問の中で東京高裁が判断している事実認定の確定部分は回答を避けました。

 全国9事業所32名の都労委事件に関しては、現在、会社の主張・立証をしており、今後も司法制度にのっとり公正なる第三機関で真摯に会社の主張・立証を行ったうえで、その判断を受けていくことを基本としています。
 
 7月の早い時期に命令が出される局面を迎え都労委命令に基づいて全面解決への話合いが行われるべきと求めていますが、言及を避けました。

 回答の二つ、「経営施策、経営理念に関する質問」の中の「粉ミルクの一般競争入札をめぐる官製談合事件」に対し、(株)明治の担当責任者は、防衛医大側から指示された入札価格で行われいわゆる官製談合の事案でした。取り調べを受けた従業員らは不起訴処分でしたが、会社は厳粛に受け止め官製談合に関する理解を深め全従業員に徹底すると共に、入札の実態調査と業務の点検をしたところ問題はなかったと確認いたしております。官製談合の認識不足もあり、病院側からの指示された価格で入札してしまったことであります。現在営業担当者の研修を徹底し再発防止に取り組んでおります。
 
 質問では、取り調べを受けた社員は、「現場の一存では決められない、談合は長年の引き継ぎ事項」と証言しています。(実際は7年近く行っていたと報道)
 この様に、病院側と社員の認識不足として責任を転嫁する驚くべき答弁。経営陣の責任を回避し不問にしました。

 回答の三つ、「経営基盤を揺るがしている不祥事・不正行為に関する質問」の内の一つ、「明治ミルクプリン超BIG200g風味劣化の不祥事」には、(株)明治の担当責任者は、全社の品質保証機関として明治コミュニケーションを12年に設定し、このシステムは製品の安全と価値を確保するための基準を明文化し取り組んでいます。プリンに関しては、メープルソースの劣化が生ずる可能性から自主回収し再発防止の改善に努めています。
 
 この問題に対しても、汚染原因が2転3点しているにも関わらず、説明が何もされないことは、類似不祥事はなくなっていかない不信を引きずることになります。

 二つ目の放射能汚染問題に関するその後の対応については、各自治体によるモニタリング体制がそろっており製品の安全性が確保されています。粉ミルク製造する埼玉工場には空気の放射性物質を測定する機器を設置し昨年4月以降検査を実施しています。株主の皆様にはご安心ください。
 
 昨年総会では、粉ミルク製造空気取り入れフィルターは世界的一般的に使用されているものです。(その以前に春日部保健所に聞くと企業秘密のようですと説明を受けています)
そして今総会に、昨年報告できたはずの4月以降空気測定器を設置したと言います。
 
 質問では、乳製品の基準値は50ベクレル/s以内なら安全なのですか、消費者の安全に関する不安をなくすために、数値を知らせるべきではないのですかと問いかけていますが、今回も回避しています。

 会場発言者から、争議団株主以外の立場から長期の争議解決のためには全国事件命令を契機に、話合いの場をつくるべきですと強く求める発言がありました。

 浅野社長は、現時点では内容がどの様なものかもわからないことから申し上げることが出来ませんと回答。

 総会会場に入る前の時間8時30分から9時20分まで、ザ・プリンス パークタワー東京入口の2ヵ所で、株主の皆様方に「事前質問書」を配布しながら宣伝を行いました。


明治HD第4回株主総会会場前宣伝


同上 ザ・プリンス パークタワー東京正門側


同上 増上寺側会場入り口

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